• "財政再建団体"(/)
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  1. 仙台市議会 2001-10-04
    平成12年度 決算等審査特別委員会(第11日目) 本文 2001-10-04


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※会議の概要 2: ◯委員長  ただいまから決算等審査特別委員会を開会いたします。  それでは、これより質疑を行います。  まず、平成12年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳出第9款教育費についてであります。  みらい仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。      〔田中芳久委員佐藤正昭委員、赤間次彦委員、質疑席に着席〕 3: ◯委員長  発言を願います。 4: ◯赤間次彦委員  最初に私から質問させていただきますが、第8目文化財保護費中、埋蔵文化財発掘調査、決算で5億2523万2000円となっていますが、私はこれに関連しまして何点か質問させていただきます。  質問に入る前に、先日のマスコミ報道では、陸奥国分尼寺の発掘現場で尼房跡と見られる遺跡が出てきたということ、大変すばらしい成果があるなということで、敬意を表しながら質問させていただきます。  敬意を表して最初に聞くのもなになんですが、平成12年度に市内各地で遺跡調査をやられたと思うんですが、市民の方々からどれくらいの苦情があったのか、お伺いいたします。 5: ◯文化財課長  苦情というお話でございますが、文化財関係は窓口でいろいろ協議させていただくことが多いことで、窓口の中での御要望というものでお答えさせていただきますと、公共事業ですと、いつ工事が終わるのかと、いわゆる発掘調査がおくれているのではないかというような御要望もあったりします。また、建築宅地造成に着手したいんだけれども、その確認調査発掘調査にはいつからかかれるのかと、そういうお話は年に数件程度ございます。 6: ◯赤間次彦委員  詳しくはおっしゃっていただけなかったようなんですが、時間的な苦情と私の方ではとっております。そして件数も、それは声なき声を聞いていないのではないかなと。私自身の方からすると、役所の仕事が遅いと思われている市民の皆さんというのはかなりいるんじゃないかと思います。こういう経済的に不況なときに、民間の人々が官に何を期待するか、あるいは依頼するかといいますと、役所の窓口業務あるいはいろんな許認可の申請は早く出していただきたいという気持ちがあるのではないかと思うんです。地区名は挙げませんけれども、例えば、ほかの現業局と一緒に教育局がやっている場所で、市民から見れば、例えば、地下埋のライフラインの移設をしなければならないとか、あるいは何かをしなければならない、そういう形というのはわからないんですよ。そうしますと、皆さんの方の遺跡調査が終わらないと建設局が入れないなどというのは地域の人はわからないんですね。ですから、ただそこに整理をしない形で置いているんじゃないかなというとられ方があるんですね。ですから、今市民の方々がどういう気持ちでいるかといいますと、大変厳しい状況であると。  今、触れるかどうかちょっと迷ったんですが、委員長にお願いしますけれども、他局の方にまたがりますのでお許しをいただきたいと思います。  今、民間の人が言っているのは、地方自治体が準用財政再建団体に陥ったときに、その自治体で働く人にどういう影響があるのかと。これは興味だけではなくて、民間の人からすれば、自分たちの会社が存続するのか、また給料に影響が出るものですから、大変厳しい目で今見ているんですね。ですからこれは財政局長にできればお願いしたいんですけれども、お願いいたします。 7: ◯財政局長  財政再建団体になった場合の、そこで働く職員のあり方がどうなるのかといったような基本的な御質問だと思いますが、標準財政規模というものがございますが、市でございますと、その20%ぐらいの赤字が出た場合、仙台市の場合ですと大体500億ぐらいになりますけれども、いろいろやりくりした後で結果的に500億ぐらいの赤字が出た場合には、財政再建団体ということになりまして、自主再建路線か、あるいは今お話のあった、いわゆる指定されて準用団体としての国の関与を受けた再建か、どちらかを選ぶという格好になりますが、普通は国の関与を受けると。その場合には、歳入を確保するために、増税ですとか、あるいは使用料、手数料、公共料金の値上げだとかといった歳入の確保の部分と、それから、歳出カット部分では、今お話がありましたような人件費ですとか義務的な経費、さらには各種事業の停止とかといったようなことで、最終的には議会の議決を得た再建計画といったものをつくりまして、これは5年から長くても7年ぐらいなんですが、その間には収支を償うような計画──相当厳しい計画でございますが、これをつくりまして、総務省の承認を得て、それに基づいて5年、7年、まさに自主的な自治体としての自主性がほとんど発揮できないような形で、まさに基本の財政でございますが、入るをはかり出るを制するといったような基本の部分を半強制的に国の主導的な関与でやらざるを得ないということで、実質的な最低の行政サービスを維持することがやっとということでございますし、そこで働く職員もみずから相当の血を流さなければならないといった状況になろうかと思います。 8: ◯赤間次彦委員  私の方でなぜこれをお聞きしたかといいますと、民間が大変な努力をされていると。そうしますと、民間の努力のもとで、税金関係で市長が中心となりまして執行しているわけですから、役所の努力で早く出せるものはどんどんしていった方が、そこに働く場所が提供でき、経済が動くのではないかという認識で質問させていただいていますので、御理解いただきたいと思います。  そこでお伺いしますけれども、文化財発掘調査は地権者の責任でやらなければならないと認識しておりますけれども、具体的にどのような場合どのようにするのか、お伺いいたします。  そして、時間的に協議してからどれくらいで調査にかかるのか、それもあわせてお願いいたします。 9: ◯文化財課長  一般に、宅地造成や建築計画があった場合に、早目に文化財課と、どの箇所が調査対象になるのか、いつごろに確認調査ができるのか、そして本調査が必要な場合にはいつごろになるかと、そういうスケジュール的なものを協議していただくことがまず最初になります。  その次に、時間的にどのくらいかかるかという御質問でございますが、今言った協議から発掘調査の着手までの時間というふうにとらえますと、公共事業のような大規模なものは、計画的に年次割していかなければなりませんので、約二、三年のスケジュールで進めております。その次に、民間事業のような中規模のものですと、一、二年の調整がどうしても必要となります。一番小規模な個人住宅、アパートというものに関しては、もう数カ月の範囲でできるだけ早く対応できるようにさせていただいております。
    10: ◯赤間次彦委員  今のお答えの中で、民間でも一、二年かかる協議があるというお話でありましたけれども、地権者の中ではどうしても時間的に余裕がないと。そうしますと、個人や民間ではできないのかという考えを持たれる方も出てくると思うんです。だから、それはできないのか、あるいは今までに実績があったのか、ちょっとお伺いいたします。 11: ◯文化財課長  文化財保護法上はできるということになります。実際は、教育委員会として、調査能力という面におきまして適正な調査が行われるかどうか、そういうことで指導させていただくことになります。 12: ◯赤間次彦委員  そうすると、実際はできるんですけれども、実績はないということですね。わかりました。  そこでちょっとお伺いいたしますが、決算の資料を見ますと自主事業受託事業というのがあるようですが、これは、イメージ的にはわかるんですけれども、具体的にどういうものなのか。そして受託事業となりますと、これは受託ですから、請け負えば歳入というか、収入があるものだろうと思いますけれども、そうしますとそちらを優先しているような考えがあるのか、基本的な考えをお伺いいたします。 13: ◯文化財課長  自主事業受託事業のことでございますが、私どもで使っている自主事業というのは、仙台市の関連の事業といいますか、仙台市の公共事業ととらえさせていただいておりまして、受託事業はそれ以外の、民間事業はもちろんでございますが、例えば国とか県の事業、あと公社、公団、そのようなものも含めて受託事業と呼ばせていただいております。  それで、受託事業が優先されるのかどうなのかという御質問かと存じますが、基本的には、特に差をつけているわけではなくて、協議の順に従ってお話し合いをさせていただいております。ただ、先ほどもちょっと触れさせていただきましたが、個人住宅のように小規模なものは建築期間も短いということもありますので、そういうものについては優先的に対処しているというのが実態でございます。 14: ◯赤間次彦委員  私の方から見ますと、なるべく急いでやっていただきたという観点からいいますと、調査をする場合、資格が必要なのか詳しくはわからないんですけれども、監督とか、調査をする人、発掘する人、いろいろいるんでしょうけれども、今現在、教育委員会の方では、人数的にはどれくらいで、年間でいくとどれくらいの面積を調査できるものなのか、平均で構いませんのでお伺いいたします。 15: ◯文化財課長  調査要員の御質問でございますが、資格要件、国家資格のようなものは特にございません。調査は、今仙台市の場合は、2人の調査員をリーダーといいますか、キャップにいたしまして、その下に作業補助員を1現場平均三、四十人から50人ぐらい擁しております。私どもですと、平成12年度においては23人が現場の対応の調査をさせていただいておりまして、その他5名が整理や窓口の協議や調整に当たっております。  その次、調査能力のお話でございますが、年間でいいますと概数でございますが、約3万平方メートルあたりを対応させていただいております。 16: ◯赤間次彦委員  人数の方はお聞きしましたけれども、地下鉄の南北線のときには人を随分ふやしたというような話も聞いております。これからは仙台市の方での大きな事業といたしまして14年免許申請で16年着手予定の東西線があるんですけれども、このときには大幅にふやさなければならないのか。今教えていただいた3万平方メートルとなりますと、ちょっと調べてもらったんですけれども、この部屋が大体80数坪、90坪ないんだそうです。90坪とすると、これの100個ぐらいの能力があるというか、それくらいの広さをやられているということで大変だなと思うんですが、東西線ではどのように考えているのか、ちょっと先ですけれども、その辺、伺います。 17: ◯文化財課長  あくまで今の想定なんですが、東西線に関しましては、南北線ほど遺跡に当たる箇所がそんなに多くないというふうには一応聞いておりますので、東西線の影響は少ないかとは思うんですが、ただ、今現在進行中の区画整理ですね、市内でも特に市施行の区画整理等が幾つかございますが、そういうところは、今後、必要な調査面積がふえてくる要素はあろうかと思います。 18: ◯赤間次彦委員  そうすると、余り大幅にはふやさなくとも大丈夫だという答弁だと思いますけれども、それではお伺いしますが、現在他局の方で事業中で、教育委員会の方の調査が終了しないとその事業が継続できないというのがあるのか、その辺、ちょっとお伺いしたいと思います。 19: ◯文化財課長 他局といいますと、市役所の中では建設局や都市整備局とかを中心に協議しているわけでございますが、現在、ある程度、調査能力に見合った調整をさせていただいておりますが、先ほども触れましたが、例えば調査面積が拡大してくる場合、そういう場合は、当然、事前に協議を十分して、事業のおくれがないように調整を図っておるところでございます。 20: ◯赤間次彦委員  ちょっと聞くところによりますと、教育委員会の方では直営でやりたいという意識を持たれているようですが、いろいろ事前調査で伺ったときには、直営でなくとも外注もできるということを伺いましたし、また現在しているというお話もいただきました。そういう意味では、ぜひ発掘会社の実績を示していただきたいんです。なぜこれを聞くかといいますと、例えば我々一般市民から見ると、建築確認などは役所じゃないとできないと思ったんですね。それが、平成11年度から業務がかわりましてセンター二つで……、資料をいただきましてパーセンテージを見ましたら、平成12年度は役所に申請を出したのが約7割ぐらいだったんです。ところが、13年度はまだ途中ですけれども、もう4割以上の人は役所を通さないでやっているんですね。役所というか、市役所ですね。ですから、市民の方がそういうさまざまな選択ができるサービスを役所側の方も考える時期ではないかと思うものですからお伺いいたします。 21: ◯文化財課長  委員御指摘のとおり、今発掘調査体制教育委員会直営でやっております。例えば、土砂の削除移動などの調査準備作業とか測量といったものは、委託を一部しております。実態としては、調査そのものは直営でございますが、全国的に見ますと、直営もあれば財団法人でやっているところもあれば、測量会社が母体となって発掘調査部門を設置している民間会社もあるというふうに聞いております。  委員御指摘のように、待たせないと、調査を待たせないということは市民サービス上非常に大事なところでございますので、そこはいろいろ検討してまいりたいと思っているところでございます。 22: ◯赤間次彦委員  この事業に関しましては、市民のだれもが大事な事業だと理解はしていると思うんです。しかし、心情ではもう少し早くできないのかと。例えば、地域でいけば、記録保存地域とかいろいろ指定があると思うんです。うちらの方の地域は関係ないだろうと、掘ってもいいものが出てくるのかどうかと、長年やっていればわかる場合もあると思うんですね。しかし、歴史を調べるために考古学というのは大事な分野だということは理解するわけですので、早急にやる努力をしていただきたいと思います。  最後に、市長にちょっとお伺いいたしますけれども、民間の人たちが困っているときに市役所内部で努力できる部分、そうしますと、遺跡調査の部分ですね。他の局にもまたがるわけでございますので、二、三年先、時限を区切ってでも構いませんから、ここに人や予算を傾注して、例えば、40代、50代の民間で働いていて大変困っている人、たまたまリストラなどで職を離れざるを得なかったといった人たちを優先的に張りつけるような、失業者対策ではないんですけれども、何らかの措置を考えれば、多くの方が助かる場合もあるんじゃないかと思うんですか、その辺のお考えを聞いて終わりたいと思います。 23: ◯市長  埋蔵文化財発掘調査でございますけれども、御承知のとおり、国の文化財保護法に基づいて実施をいたしているところでございますが、その事業が公共のものであれ、また民間のものであれ、大事なことは計画どおりに進めるということ。そしてまた、そのために発掘調査が円滑に行われると、これが大事な要件であると思います。  これまでも、そのために文化財の発掘要員の確保なり、あるいは発掘方法の改良なり、いろんな手だてを講じて今日まで努力をしてきたわけでございますけれども、民間の研究団体への委託ということもございましょうけれども、今問題になっているようなああいうこともございますので、これには専門性も大事なことであるし、それなりの責任も大事なことであると思いますので、御指摘の点を十分に踏まえまして、十分その意図を体して、教育委員会にも督励をし、また関係の部局の方にも指導をしてまいりたいと考えます。 24: ◯田中芳久委員  最初に、委員長にお願いでございますけれども、他局にも質問が及ぶことがあると思いますので、お取り計らいよろしくお願いいたします。  前回、経済費の方でやりましたIT関連、教育局の方でもIT関連についての決算でいろいろお伺いしたいと思いますが、まず最初に、経済費の方でやりました東口ITアベニューのお話から、関連して教育局に関係する部分で伺わせていただきます。  東口ITアベニューはなかなかうまく動いているというようなお話がございまして、これは大変喜ばしいことだと思います。前回の経済費でも私はいろいろ意見を述べさせていただきましたけれども、仙台市の将来を考えるときに、東口に全く新しいタイプの産業が成立していく可能性が非常に高いと。それに対して、各局が協力できるところがあればやはり協力すべきではないかなという考えのもとに伺いますが、東口ITアベニュー周辺には、市立の小中学校、それと私立の高校もございますし、また予備校など、教育関係の施設が非常にたくさんあるんでございますが、特に、その中でも東口の仙台市立小中学校の情報化の部分ですね、ある意味では特化させていく方が協力体制としてもよろしいのではないかと考えるんですが、それについてまず伺います。 25: ◯教育指導課長  東口ITアベニュー内の各学校におきます情報教育の取り組みでございますが、現在教育委員会におきましては、ITアベニュー内の学校であるか否かにかかわらず、各学校それぞれの情報教育の環境をより高度なものとするために、校内LANの整備や情報教育アドバイザーの派遣などを計画的に推進しているところでございます。  現在、ITアベニュー内の学校を特に意識した取り組みは行っておりませんが、地域の教育資源や学習環境を積極的に活用した特色ある学校づくりの推進は、今後ますます重要性を増してくるものと考えております。教育委員会といたしましては、今後のITアベニュー内の進展状況を踏まえながら、ITアベニュー内の各学校が地域の環境を生かしどのような取り組みが行えるか、研究してまいりたいと考えております。 26: ◯田中芳久委員  そうですね、各小中学校、特色ある教育というのが今望まれているわけですから、その中で森があれば森に学び、海があれば海に学び、山があれば山に学び、そこにITがあるならITに学べばいいので、東口の特色を十分に発揮できる環境だと思いますので、ぜひとも御努力をお願いしたいと思います。  さて、総務企画の方の決算でちょっと伺ったんですが、上司がそれなりのスキルを持っていないと、部下のスキルをなかなか判断できないんじゃないかということで、あのとき局長たちもにぜひとも頑張っていただきたいというお話をしたのでありますが、学校で言えば、校長先生が実は一番上位に存在するわけでございますので、現在校長先生メールアドレスの取得についてまずは伺います。 27: ◯教育センター所長  平成10年度より教育センターでは独自のサーバーを持っておりまして、すべての学校に校長が管理する学校代表メールを与えております。そのほかに、個人としてメールアドレスを取得している校長は現在44名おります。 28: ◯田中芳久委員  44名が多いか少ないかというのは判断に悩むところでありますが、今、小中学校は192校ございますので、その中の44名。各学校にそれぞれメールアドレスが張りつけられているんだというのは大変結構なことだと思います。実際にそれがどの程度利用されているかというのもこれからどんどん問題にしていきたいと思いますし、問題になっていくと思います。校長先生が個人的にメールアドレスを持っているというのも、これは大変重要なことであると思いますし、また教頭先生、そしてまた教務主任ですか、いわゆる学校で言うところの三役に当たるような方たち全員がメールアドレスをちゃんと取得して、それぞれITを推し進めていただくような御努力をお願いいたします。  さて、校長先生メールアドレスを持っている、実際に各学校にメールアドレスが張りつけられているということを伺いますと、前回、これは市長の方で御答弁がございました。ITが進んでいけばペーパーレスになると、それが環境に対してもいい結果を生み出していくんだというお話がございました。校長先生もしくは学校がメールアドレスを持っていることによって、それがペーパーレスにつながっていくと思うんですが、実際、学校業務の中でのペーパーレスの達成年度をどのようにお考えなのでしょうか。 29: ◯教育長  現在、教育委員会あるいは各学校で文書によるやりとりが数多くございます。電子メールあるいはホームページを活用してのこれからの連絡方法というのは、時代の要請と考えてございます。そこで、手始めに教育センターにおいて、来年度からの研修の要項あるいはその申し込みについて、それらの活用についてただいま準備をしているところでございまして、それらについては来年の4月から行えるというふうなことになっております。  学校、教育委員会を通じましての多くの面でのペーパーレス化につきましては、教育センター教育委員会あるいは学校との連絡調整などをいたしながら、早期実現に向けてこれからも努力をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 30: ◯田中芳久委員  早期実現ということですから、平成二十何年度とかという話ではなく、でき得ることならここ数年ぐらいで何とか頑張っていただきたいと思います。  続きまして、実は、昔、小中学校ホームページに検索をかけますと、それぞれの学校のITに強い先生の個人のホームページにぶら下がる形で小中学校ホームページが掲載されているといったことが非常に多かった時代があります。今からもう5年、6年、7年ぐらい前ですか、まだ100個プロジェクトなどがやられていた時代なんですが、最近は、いろいろなところでITが進んで、いろんな方法が模索されるようになってきております。  さて、学校でホームページを開設して、学校の情報を保護者や市民に公開していくというのは大事なことだと思うんですが、今現在、公開されている学校はどの程度ございますでしょう。 31: ◯教育センター所長  現在、教育センターのサーバーからホームページを公開している学校の数は、小学校40校、中学校14校、高等学校5校の計59校でございます。  また、教育センターのサーバー以外に、学校独自のサーバーでホームページを運営している学校が、中学校で1校、高等学校で1校ございます。 32: ◯田中芳久委員  この数字は正直言いまして、そこそこ頑張っているなという気はするんですが、各小中学校コンピューター教室がつくられて既に5年たっているわけですから、もっと多くの学校が自分の学校はこんなんだよという自慢げなページをどんどん開設していけるはずだと考えておりますので、これは各学校の方でぜひとも御努力いただきたいと思います。  さて、学校のホームページも結構なんですけれども、実は学校にはもう一つの組織がございまして、これは学校の直接の組織ではないので教育局関連に当たるかどうかなかなか微妙なところではございますが、PTAというのがあります。PTAの活動もホームページを通して紹介されると、これもまた学校に対しての親しみがわくのではないかと思います。現在、どの程度の学校がPTAの活動をホームページ上で公開しているのか、もし資料がございましたらお知らせください。 33: ◯教育センター所長  現在、教育センターのサーバーを利用して、校長の管理もとで、つまり、学校のホームページの中でPTA活動を紹介しているのは、小学校7校、中学校1校でございます。  なお、学校のホームページの中ではなく、仙台市PTA協議会のサーバーを独自に利用しているPTAは、小学校13校、中学校5校となっております。 34: ◯田中芳久委員  学校のホームページとPTAのホームページ、これに同窓会のホームページが加わるとほとんど3点セットで、学校に関することはそこにアクセスすればすべてわかるといったようなことになると思いますので、ぜひともいろいろ試してみていただければと思います。それなりの数字が出ているので結構かなとは思うんですが、これらももっともっと努力していかないとだめかなというところだと思います。  さて、ホームページの方はなかなか順当に進んでいるようでございますので、そのホームページをつくるための、教える側のお話をちょっとさせていただきます。  教職員は、情報リテラシー、情報を読み解いていく力が求められているわけですね。これが非常に高くないと、当然のことながら子供たちに教えることができないということがあります。  さて、そこで伺うんですが、平成12年、13年度も含めて、文部科学省指定のリテラシー向上事業というのがいろいろ行われているわけなんですが、仙台市で実際行われているその実態。そして、これも比較すると、ほかと比較するな、仙台市独自でやれといつも言っている私の流れとしてはちょっとおかしいのかもしれませんが、ほかの政令指定都市と比較しているようなデータがございましたらお知らせください。 35: ◯教育センター所長 教育センターでは、教員情報リテラシー向上事業といたしまして各学校の情報教育担当者の研修を実施するとともに、各学校におきましても情報教育に関する校内研修を年2回以上実施するように指導してまいりましたところ、各学校では平均3回以上の研修を実施しております。  この結果、平成12年度文部科学省の「学校における情報教育の実態等に関する調査」の結果によりますと、仙台市のコンピューターを操作できる教員は87.3%で、政令市の中で4番目に当たります。また、コンピューターで指導できる教員が58.9%で3番目、インターネットを利用したことがある教員が90.0%で1番目、インターネットを利用して授業を行ったことがある教員が46.0%で、これもまた1番目となっております。  なお、教育センターの最新の調査では、コンピューターを操作できる教員は90%に達しておりまして、すべての教員が操作できるという目標に大分近づいてきている状況でございます。 36: ◯田中芳久委員  答弁する側が誇らしげに答弁をしておりまして、数字を聞くと、なるほどなという気持ちになりますね。90%以上がコンピューターを操作できるということですから、あと数カ月で多分100%になるのかなと、これはなかなか大したものだと。教育長もうかうかしていられないと思わず頭を抱えておりますけれども、頑張ってください、教育長。  大変結構な数字だと思います。いつも仙台市独自で頑張ってくれと言っているので、これもプラスすれば、4位、3位はまだまだと。ぜひともすべてのジャンルにおいてトップを独占できるような、すべてにおいて金メタルを取って、やはり仙台市は本当にすごいと、教育関係では断然トップですねと言われるところまで御努力いただきたいと思います。  90%、10人先生がいれば9人はコンピューターを操作できるんだと。残った1人はかわいそうだなという気もするんですけれども、その残った1人にぜひとも御指導をお願いしたいと思います。  さて、教育の中にはほかにもいろいろ問題があるわけでして、当然、子供たちと大人のかかわりですから、そしてまた子供たち同士のかかわりの中でいろんな問題がある。親御さんからもいろんな相談が来る。そういったときに、電子メールというものの存在、メールというものは手紙でもなく電話でもない。これはある学校で研究した成果だそうですけれども、電話と手紙の中間、書き言葉と話し言葉の中間の言語として、今メール言語というものが生まれつつあると。電話ほど砕けてはいないんだけれども、手紙ほどかたくもない、このちょうど中間にあるメールというのが、何かを相談したり、ちょっと聞いてくださいといったようなときに、なかなか都合がいい媒体ではないかという研究結果が出ております。  さて、そこで伺いますけれども、電子メールを活用して保護者からクラス担任もしくは学校に対していろいろと相談できるようなシステムがつくられるとなかなか便利なのではないかと。そしてまた、電話ではちょっととか、手紙できちんとしたものもいかがというような微妙な御相談に使いやすい媒体なのかなと思いますし、実際にまたこれが進むと、授業、教育の方でのIT化にもつながっていくのではないかと思いますので、現在どういうふうにお考えなものか、伺います。 37: ◯教育センター所長  担任と保護者間の連絡などに電子メールを活用することは有効な手段であり、IT化の促進に寄与するものと認識しております。中には少数ではありますが、現在、担任と保護者がメールで連絡を取り合っている事例がございます。  教育センターでは、インターネット入門研修会などを実施し、メールアドレスの取得促進を図ってまいりました。現在、約40%の教員がメールアドレスを取得しておりますので、今後は直接面談することのよさなども考慮しながら、保護者と担任の電子メールの活用について研究を進めていきたいと、このように考えております。 38: ◯田中芳久委員  そうですね、最近は、例の出会い系サイトというもの、もしくは迷惑メール、スパンメールと言われますけれども、そういったものが社会問題化している部分ももちろんございます。けれども、新しいものが生まれてくるときというのは、これは当たり前ですけれども、必ずそういった負の部分が出てくるんですね。ただ、その負の部分にばかり目を向けてしまうと、せっかくある正の部分、プラスの部分を見失ってしまうことになります。そういうところに十分気をつけていただきながら推進していただければと思います。  小中学校の方の質問もそろそろ終わりに近づいておりますけれども、仙台市はいろいろ頑張って前から努力してきております。そして、実は、私も幾つか見せていただいものもあるんですけれども、12年度も先進的な取り組みをされているということも十分認識しております。  そこで伺うんですが、仙台市の教育用のコンテンツの開発、そしてまた、実際の運用の状況はどのようになっておりますか伺います。 39: ◯教育センター所長  国の事業であります教育用コンテンツ開発事業を受けまして、教育センターでは、マップ型学習調査システムを開発いたしました。このシステムは、仙台市の地図をホームページ上に表示しまして、児童生徒が調べた内容を入力したり検索したりすることのできるものでございます。このシステムの活用例といたしましては、天文台との連携による仙台での星空健全度調査が挙げられます。市内各地の小中学生からの700件余りのデータ入力をもとに、各地域での星空の見え方の違いが確かめられました。本年度は、さらにこのシステムを活用しましてバリアフリー調査と梅田川環境調査が進められておるなど、今後各学校においてさまざまな学習場面での活用が期待されるところでございます。  なお、このシステムの研究成果につきましては、今月の教育工学全国大会、そして11月に仙台で開催されます視聴覚教育全国大会で、全国に先駆けて発表を行う予定でございます。 40: ◯田中芳久委員  委員長にちょっとお願いなんですけれども、今のお話を伺っていると、環境局との絡みが非常に強いと思われますので、このことについて、環境局の方でどのように対応したのか、また連係プレーなどについてはどのようになっていたのか伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 41: ◯環境局長  環境局におきましても、環境教育、学習ということで種々の事業をやっております。生き物の分布状況を知るための身近な生き物実地調査とか、市内の小学校の児童生徒の協力をいただきまして、体験を通した環境教育、学習というものを実施しております。そして、それをもとにして学校で活用していただくと。また、実際にインターネットによる、双方向による調査の手法を取り入れながら、でき上がったものをマップにして学校の方に配布しているということでございます。  さらに、先ほど出ました星空健全度調査につきましても、これは私の方でやっておりますスターウオッチングというのを事業としてやっていますけれども、その調査手法を活用してやっていただいたということで、これまでもいろいろ協力しながらやってきていますし、今後も十分連絡を密にしてやっていきたいと思っております。 42: ◯田中芳久委員  これは非常に有効な方法だと思うんですよ。各局いろんなものがありますけれども、こういった大きなマップがあって、そこにいろんなものがポインティングできるというこのシステム。きょうは、やった内容がたまたま環境局絡みだったので環境局に伺いましたけれども、バリアフリーの調査などは健康福祉局だと思います。例えば健康福祉局でいえば、高齢者施設がどのようになっているのか、これもポインティングすると、マップの中で偏差がわかりますね。非常に有効なソフトだと思うんですよ。こういう有効なソフト、そしてまたコンテンツは教育局と多分どこかのソフトウエア会社との協力でつくられたと思いますけれども、こういう事例こそは経済局の方できちんと見ておいていただきたい。  東口ITアベニューが今後多分持つであろう可能性、これはぜひとも藤井市長には十分認識していただきたいんですけれども、仙台市には大学群がある。そして東口にはITアベニューがある。仙台市の教育局がこれだけいろいろ頑張ってコンテンツを開発している。これらを組み合わせたときに、21世紀仙台の東口に見えてくるビジョンがありますよね。これは何か。教育ソフトウエア、これは世界に向けてビッグビジネスになり得る可能性を秘めていると。私が前回、今の仙台市はITに関して持っているポテンシャルの10%しか利用していないと言いました。それがこれなんです。残りの90%を結びつけていくだけで、世界じゅうに対してソフトを供給していくだけのポテンシャルを秘めていると。こういう部分をぜひとも御認識いただいて、今後の活用を御期待申し上げます。これは別に答弁を求めているわけではございません。  最後に、学校関係の方でもう一つ伺います。実は、パソコン関係のいろんな検定試験がございます。こういったものを取得した職員に対してはどういうふうに手当をしているのかというのを実は総務企画で伺いました。同じ質問を教育局の方に伺います。学校の先生がIT化を推進するために資格を取った場合、どういう手当を現在されているんでしょうか。 43: ◯教職員課長  資格を取った場合、どういう手当をというお尋ねでございますが、現在の制度の中では、資格を取った者に対して、例えば手当支給などの仕組みは設けてはおりません。しかし、委員のこれまでの御指摘のように、教員の意欲あるいは努力を適正に評価するということは大事なことであると認識しておりますので、優秀な教員に報いることができる制度等について、今後、調査研究してまいりたいと考えております。 44: ◯田中芳久委員  先生も、いつも生徒を褒めてばかりではなくて、たまには先生自身も褒められたい、教育長だってたまには褒められたいでしょう。いつもきついことばかり言われているとしんどいですから。それがお給料に反映するのか、それとも出世に反映するのかはわかりません。けれども、先生も花丸をもらいたいわけですよ。たまに花丸をもらうと、先生といえども人の子、これはやっぱりうれしいものですから、ぜひとも褒めるシステムを。これは先生だけではなくて、こちらの各職員の方たち、市長だって褒められるとうれしいですものね。褒めてもらう機会が少ないのかもしれませんが、ぜひともそのような考え方を今後取り入れていただければと思います。  次に、生涯教育に関しての決算に関連してお伺いをいたします。  こちらの方は市民センターのIT化。これは、かなり以前からテーマとして市民センターを全部つないでいこうみたいな話があって、昔はファックスでつないだりしておったんでございますが、市民センターに係るIT化の進行状況について、まず平成12年度の市民センターの社会教育事業に係る決算、そしてまた情報提供事業に関連する決算額がどれくらいだったのか、伺います。 45: ◯中央市民センター長  市民センターの生涯教育事業に係る平成12年度の決算額は、1億3912万1000円となっております。そのうち、情報コーナーの生涯学習情報提供に関する決算は2694万3000円となっております。 46: ◯田中芳久委員  私は、正直言いましてちょっと少ないのではないかと、少な過ぎると感じております。IT化を進めなければいけないんだと。また、IT化を進めることよって教育効果が上がるんだということは、これは先ほどの小中学校の中で議論されて、結果としてもこういうふうに動いているわけですから、当然それは生涯教育の部分でも、大人に対しても、同じようにもっと進めていかなければならないということで考えると、この決算額はちょっと不満かなというところがございます。  さて、その決算額について詳しくお知らせいただきたいんですが、決算額についての進捗状況について伺います。 47: ◯中央市民センター長  進捗状況でございますが、昭和58年にオフコンを導入いたしまして中央市民センターに情報コーナーを設置いたしたわけでございますが、12年の3月からは、機器類を更新いたしまして、情報コーナーにサーバーを9台、それぞれの市民センターにはパソコンの端末を1台ずつ設置しているところでございます。  これによりまして、情報コーナーとそれぞれの市民センターがネットワークされ、情報コーナーの生涯学習情報がそれぞれの市民センターの端末から自由に取り出せるようになっているという状況でございます。 48: ◯田中芳久委員  実は、中央市民センターは近所なものですから、私もよくお邪魔したりしてのぞかせていただいておりますけれども、なかなかいい進み方をしていると思います。これはもっともっとどんどん推進していただきたいと思います。そこで、今後もっと進めていただきたいという私の希望に即すような、その流れに乗るような今後の予定を伺いたいと思います。 49: ◯中央市民センター長  平成13年度事業といたしまして、ホームページの開設と、そのホームページの検索を可能にしていく予定でございます。現在生涯学習情報提供事業は、基本的に窓口対応となってございますけれども、これによりまして、インターネット経由で市民の皆様が直接検索をして必要な情報を入手することが可能となります。さらに、市民センターでホームページの作成が行えるなど、情報発信を初めとしますさまざまな可能性の広がりが期待できるというふうな状況でございます。 50: ◯田中芳久委員  市民センターでやっている講座というのは、実は私ものぞいたというか、参加したこともありますし、自分自身がその講座をやったこともありますけれども、おもしろい講座が多いんですよね。特に地元学などは大人が行って十分楽しめる講座がたくさんありまして、なるほどここというのはこういうものだったのかという新しい発見があって、なかなか楽しいんですよ、本当に。その楽しい講座が、市民の側から見ると、市政だよりの本当に狭いところにしゃかしゃかしゃかしゃかと細かい字で書いてあって、しかもそれをなくしてしまうと、その後はなかなか見ることができない。せっかくいい講座をやっているんですから、市民センターの情報にいつでもどこからでもアクセスできるような環境をつくっていただくと、仙台市の生涯学習における蓄積がもっともっとできていくのではないかと思いますので、頑張ってください。  さてこれについて、ちょっと他局にも伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  まず、今市民センターのネットワークがつくられております。以前、私は一般質問だったか、予算、決算の委員会だったか忘れましたけれども、市民から見れば市民センターもコミセンも児童館も全部市の施設であって、なぜそこに行って同じことができないのかという議論をさせていただいたことがあります。今回、それについてちょっとお伺いしたいんですが、市民センターのネットワークが完成して、これに対してコミュニティ・センターはどのようにかかわっていくのか、それについてまずお伺いをいたします。 51: ◯市民局長  今回、中央市民センターの情報コーナーと各市民センターがネットワークされたことによりまして、来館いただいた方には窓口対応というようなことで、いろんな情報提供は可能となってまいります。コミュニティ・センターにもそのような機器があれば、そのような形の情報提供は可能ではないかなと思っております。  ただ、現時点で各コミュニティ・センターは、御存じのように、地域の皆さんの自主管理運営というような形で運営されておりますものですから、その辺の管理運営形態の問題とか、さまざま課題がございまして、その辺の課題も整理していく必要があるのではないかなと思っております。 52: ◯田中芳久委員  市民センターがどこにでもある状況であったらいいんですけれども、実際には、市民センターのないところにコミセンがあるわけですから、コミセンの方で同じようなデータが手に入るような環境をぜひとも頑張ってつくっていただきたいと思います。  コミセンと同じように、児童館もネットワーク化が進むと、これもまたいろいろと便利なのかなと正直思います。それについて、担当局からお答えをお願いいたします。 53: ◯健康福祉局長  御質問のように、市民の方々が身近なところでさまざまな情報に接するという観点から、児童館ではどうかというようなことでございますけれども、市民の方が身近なところで接することができるということは大変大事なことだろうというふうには思ってございます。しかし、地域施設という面で申しますと、今のコミュニティ・センター、児童館のみならず、いろんな施設があるわけでございまして、そういう全体の中で、どこにどういうふうにという全体の検討を踏まえ上で対応すべきものと考えてございます。 54: ◯田中芳久委員  そういうふうに考えていただければ結構かと思います。それぞれのポジショニングというのがあるわけですから、位置づけの中で、じゃどの地域にはどこに置くかと。そして、それがきちんと市民に伝えられるといったような環境整備をよろしくお願いいたします。  最後に、これは手短にいきたいと思いますけれども、リカレント教育というものが生涯学習の中にあります。このリカレント教育、まだ余り耳なじみがないと思いますので、リカレント教育の定義について、簡単でございますので御説明をお願いいたします。 55: ◯生涯学習課長  リカレント教育につきましては、社会人に対しまして学校教育修了後に、一たん社会に出てから行う教育でございまして、社会の変化に対応いたしましての専門的な知識ですとか高度な技術とかといったものを取得いたしましたり、あるいは、御本人の専門分野以外の知識ですとか技術といったものを身につけるために行われる教育、このように認識いたしております。 56: ◯田中芳久委員  決算を受けてという話で伺いますが、そのリカレント教育に対してどのような取り組みをされてきたでしょうか。 57: ◯生涯学習課長  教育委員会におきましては、ただいま国際化ですとか、情報化とか、高齢化とか、社会の急激な変化が起こっておりますけれども、そういった中で市民の学習ニーズというものもまた高度化、専門化いたしております。そういったものに対応するために、平成7年でございますけれども、仙台市内の大学等あるいは近隣の大学等と提携をいたしまして、市民の学習機会の拡充を図るために、高等教育ネットワーク仙台というものを設立いたしております。この中で、平成10年度からそれぞれの大学の持ち味を生かしました職業技術ですとか、知識に関するリカレント講座を実施いたしております。 58: ◯田中芳久委員  では、最後の質問になりますが、リカレント教育は先ほどの市民センターネットワークでもございましたけれども、いろんな講座があったりするわけですけれども、そのリカレント教育に関するデータベース化への取り組みについてどのようにされているのか、伺います。 59: ◯生涯学習課長  今年度におきまして、せんだいメディアテークのサーバーに高等教育ネットワーク仙台のホームページを開設しまして、情報の蓄積に努めます。その中でリカレント講座に関する情報も取り扱うことといたしております。 60: ◯田中芳久委員  以上伺ってきました学校での教育、そして市民センターを中心にした一つのネットワーク、そしてリカレント教育、これらが有機的に結びついていったときに初めて、仙台市にとっての知の共有が可能になっていくんだろうと。知が共有されて相互作用を起こしていったときに、先ほども申しました、いろんな新しい可能性が生まれてくるんだと思うんですね。ですからその辺について、今後ぜひとも頑張っていただいて推進していただければと思いまして、これは要望でございますので、ぜひとも知というものを仙台市の商品と位置づけてお考えいただければと思います。よろしくお願いいたします。 61: ◯佐藤正昭委員  私からは、第9款教育費第7項第7目の少年自然の家費についてお伺いをいたします。  少年自然の家は、昭和48年に開所されまして、29年の歴史があって、多くの市民に親しまれている施設であります。最初に、この泉岳少年自然の家の開館以来の利用状況と延べでの利用人数についてお伺いをいたします。 62: ◯泉岳少年自然の家所長  昭和48年に開所いたしましたが、40年代の後半は年間約4万人台の利用者でございました。昭和50年代に入りまして6万から7万人台で推移いたしております。昨年度も含めまして、この10年間はほぼ3万9000人ほどで推移しております。  延べ人数についてのお尋ねですが、本年度8月末現在で131万6000人となっております。 63: ◯佐藤正昭委員  開所以来、131万人以上も利用したという施設であります。これは仙台市の人口よりも多いということであります。この施設は、主に小学校5年生のときに、2泊3日で泉ケ岳登山ということで利用する施設であります。また若干ではありますが、中学校1年生のときにオリエンテーリングで利用する、そういう施設なわけであります。小学校5、6年生というと10歳か11歳、そして29年の歴史ということになれば、40歳以下の仙台市民はほとんどが利用しているという施設であります。学校についても、今122校の小学校が仙台市内にありますけれども、ここ数年でも百十数校の利用があるということで、これも9割以上の学校が利用しているという状況にあります。そういう歴史のあるものであります。ここにいらっしゃる人で利用したことがある人はなかなかいないかと思うのでありますが、設立から29年がたって、私たちのライフワークもいろいろと変化をしてきています。都市化だとか、情報化だとか、国際化だとか、そういういろんなキーワードの変化の中で、少年自然の家の目標や運営の基本方針が変わってきていると思うんですが、それらの推移についてお伺いをいたします。 64: ◯泉岳少年自然の家所長  心豊かでたくましい子供の育成という大きな目標は、開所以来、変化はありません。また、利用する子供たちが目にする具体目標について、「規律、友愛、共同、奉仕」と定めておりますが、これも現在まで同じでございます。  運営の基本方針についてですが、開所当時は「自然とともにたくましく」ということを表に出しておりましたが、現在はみずから進んで活動に取り組む姿勢をも大切にいたしまして、「見つけよう、見つめよう発見の喜びを」となっております。
    65: ◯佐藤正昭委員  所長、言葉では今のはよくわかりました。最初、48年ごろというのは、規則とか規律とかを重んじるところからスタートして、今は自分発見だと。自分を異空間に置いた中で見つめ直して自分を発見する喜びというふうにだんだん変わってきているんだと思うんですね。そんな中で、我々も体験したことがいろんな場であるかと思うんですけれども、昔は集団生活訓練に重点を置いていました。ということで、布団のたたみ方を厳しく指導されたことがある人がこの中にもいるかなと思います。部屋も一つ一つぞうきんできれいに掃除をして、そうやって次の人にバトンタッチしていくようにという指導が厳しくなされました。それで、不器用な人は何度も布団のたたみ方を直されて泣いて帰ったとか、そういう人がいるかと思うんですね。それも手引を見ると、昔はふとんのたたみ方、今はベッドメイクとなって、時代も変わったなと思います。そういった中で、規律、規則重点から、自然に親しんだり、自然の大きさ、強さ、優しさというものを学ぶ場になったんだと思います。そういう中で自分を発見しようという移り変わりがあるんですけれども、設置当初と現在とを比べて、少年自然の家の考え方というか、そういうものについての変化についてお伺いをいたします。 66: ◯泉岳少年自然の家所長  委員お話しのように、変わっている部分があるわけですけれども、先ほどお話ししました「規律、友愛、共同、奉仕」、この四つの具体目標は変わってはおりませんが、そのウエートの置き方というのは、時代に沿って多少変化しております。先ほどお話がございましたが、開所時の条例の第1条ですが、「集団宿泊訓練を通じ」とあります。また、当時の小学校の学習指導要領の部分には「望ましい集団活動を通して」とあり、どちらかというと、規律を前面に出した自然の家の運営を行っていたのではないかなと思っております。現在は、集団での規律を大切にしながらも、自然や人とのかかわりを学ぶ、友愛、協同の精神も重視するようになっております。 67: ◯佐藤正昭委員  私も、この質問をするに当たりまして、改めて9月22日の土曜日に少年自然の家を視察してまいりました。実は、午後に行くと言っていましたら、課長もわざわざお見えをいただいたんですけれども、12時ちょっと過ぎに着くということで早く出たんですが、この日はよさこい祭りだったですね、よさこい踊りを見てからすぐ行ったわけでありまして、ちょっと早かったので、じゃせっかくだからいろんなところを視察しようということで、真っすぐ泉ケ岳に登っていくのではなく、朴沢の方をぐるっと回って、スプリングバレーをかかって泉ケ岳に抜けようということで行ってまいりました。  そしたら、道路がすごいんですね。これはすごいから県道かなと私は思ったんですけれども、私が行ったら車が1台しか通れないようなところだったんですけれども、たまたま向かいから魚屋さんのトラックが来たんですよ。私もとまりました。そしたら、すっと滑って穴にはまってしまったんですね。本当は、車の修理代がかかったら市長に払ってもらおうかなとは思ったんですけれども、40センチ以上掘れているような状況で、所長に聞きましたら、普通はここは乗用車は余り通らないですよということは言われたんですけれども、そのことを泉区の河野建設部長にお話をしましたら、すぐわかってくれまして、すぐ対応してくださいました。次の日に見にいってくれて、ここは林道だから管轄が違うんですということでした。林道ということになれば、経済局の農政課ということで、農政課にすぐ言いましたら、鈴木課長、菊地係長とがすぐ行ってくれまして、今はもう直ったそうであります。よかったなと、被害者が私だけで済んでよかったなと思っておりました。さすが隅々まで市長の指導方針が徹底されているなと思っていたところでありました。  そういった中で、利用者アンケートというものをしているそうで、それを見せてもらって、有意義だった活動ということになりますと、登山と野外炊飯がよかったというのが子供たちの声でありました。私がすばらしいなと思うのは、大都市の近郊で、車で30分ちょっと行けるところに泉ケ岳という山を有していて、小学5年生、中学生くらいが登るのにはちょうどいいんですよね。3時間で大体登って帰ってきたり、半日仕事で登りおりができて、しかも、水神コースから行けば、水神のところに広場があるわけでありますから、そこで、調子の悪い子、ぐあいが悪くなった子は引き返してくるということもできるなと思っておりました。  我々、みらい仙台でも昨年みんなで泉ケ岳に登りました。そのときは逆方向から登ったんですけれども、登ったときに、上まで何キロとはときどき書いてあるんですよ。上まで3キロとかと書いてあるんですけれども、下まで何キロかは書いていないんです。我々は登山の初心者ですから、上まで行く10のうちの何合目まで来たのかというのがわからないんですね。そうすると、引き返したらいいのか、それとも登ったらいいのかわからないということもありますから、そういうことがあったということで心にとめておいていただければなと思います。  そういった中で、施設整備の面で、今現在、泉岳少年自然の家は問題が生じていないのか。あわせて、1日の利用者が最大だったときは何人いたのか。そして、その際の対応状況についてお伺いをいたします。 68: ◯泉岳少年自然の家所長  開所当時と現在の小学校5年生の平均身長を比較しますと、男女とも約3センチ伸びております。このことから、2段ベッドの大きさ、空間、あるいはトイレの広さ、また野外炊事場の流し台の高さに不都合が生じております。また、宿泊室以外の館内の活動場所が少ないことも、雨天時の活動に支障を来している現状でございます。  1日の最大利用についてのお尋ねですが、これは平成10年6月のことですが、711名となっております。その内訳につきましては、利用が終わって帰る子供たちが4校で355名、これから2泊3日で入る子供たちが4校で356名、合計8校の入れかえで、午前中が一緒の活動だったということになります。  その際の対応状況というふうなことですが、この日については晴天でございましたので、特に問題はありませんでした。ただ、このぐらいの数字はよくあることですので、仮に雨天のような場合は、活動場所が館内に限られるために、利用者に御不便をかけることも多々ありました。 69: ◯佐藤正昭委員  711名来たときは、たまたま晴れだったからよかったわけですよ。ここの館は宿泊で300名の定員でありまして、ほかに、キャンプの方が300名定員であります。物理的には600名泊まれることにはなっていますけれども、雨が降ったり台風が来たりということになれば、それは最大300名ということかなと思います。今、市内でも110校以上が利用していますと、本当に入れかわりが激しいわけです。そういったときに、入れかわりの日に定員の倍以上の人数が来て利用しているという状況なわけでありますから、そのところをもう少し改善をしていかなければいけないのではないかなとも思っております。そういった中で、施設とか設備をいろいろ改修してきているかなと思うんですけれども、年次ごとの整備の状況についてお伺いをいたします。 70: ◯泉岳少年自然の家所長  主な施設の整備状況でございますけれども、昭和45年にキャンプ場が完成いたしました。その3年後、昭和48年に本館が建設されまして、正式に開所いたしております。53年には新館の宿泊施設、体育館が完成するとともに、食堂を増築しております。55年に野外炊事場を増設し、平成元年には野外食事場を設置いたしました。平成3年には、夏場の利用を中止しまして本館を全面改修いたしております。また、平成5年には浴室等を新築しております。このような状況になっております。 71: ◯佐藤正昭委員  増築や改修を繰り返してきたんですね。時代にこれが合っているのかな、私は怖いなと思うんです。増築と改修を繰り返してきていると、よくドラマで見る、しにせ旅館が増築をしてきて火災上も危なくなっているというような、そういう形のイメージを受けるわけです。そういった中で、先ほども出ましたように、体格が3センチ、そして3キロ、昔よりよくなっている中で、ベッドの大きさなり……、トイレにしても、今ここにいらっしゃる人の9割ぐらいの家では多分洋式トイレになりつつあるのかなと思うんですけれども、旧館の方のトイレは全部和式ですね。洋式トイレは一つもなし。新館の方には三つか四つあったうちの一つだけ洋式という状況もあります。私はウォシュレットをつけろとまでは言いません。あとは、特に沢とか山で研修をするわけですから、私は見に行ってびっくりしたんですよ、体育館にビニールが敷いてあるんですね、あっちからこっちまで端っこに。何かなと思ったら、それは靴を乾燥させるために置く場所だと、そういうのが体育館の中なんですよ。それはちょっと違うかな、もう少し違う方法があった方がいいんじゃないかなと思っておりました。  多分この施設は、最初は、とにかく子供たちのために施設をつくろうと、宿泊の場と食事の場をつくって、まずそれがあればいいという、その当時のそういう発想でできたかと思います。やはり時代がだんだんに変わってきていると私は思うんですね。そういった中で、私も資料をいろいろもらいました。こうしろとは言いませんけれども、いろんなすばらしい少年自然の家があります。キャッチフレーズもすばらしいものがあるんです。「大自然に広がる夢と感動のハーモニー」だとか、すごいのがあるんですね。理想的な少年の家というのはどのようなものだと所長はお考えですか。 72: ◯泉岳少年自然の家所長  大変大きな御質問でございますけれども、私としての考えは、これまでも重視してきました体験を通して学ぶ体験学習、これに加えまして、時代に即応して環境学習において本市の拠点となる施設になることができればなと考えております。そのためには、宿泊を伴う学習だけではなくて、各学校の環境学習の一環として、日帰りでも自由に利用できるようにしていきたいなと考えております。  また、学校週5日制の導入に伴って、今後家族の利用も増加することが予想されますので、インターネット等を活用しまして情報発信を行ったり、実際に利用していただくことで、市民の皆さんに環境学習の体験の場を提供できるようにできればいいなというふうに考えております。 73: ◯佐藤正昭委員  今、環境教育という言葉が出ましたけれども、泉岳少年自然の家には、2年前、公共施設では初めて風力発電装置が取りつけられました。2467万円使って風力発電の装置がここにつけられた。そして見に行きましたら、太陽光発電の施設もありました。そして、長沼所長以下みんなでいろいろ考えて、あそこは沢なわけですから、上が川になっていますから、水力発電というものにもぜひ取り組みたいと言っているんですね。しかもいろいろ見たら、泉ケ岳の情報をインターネットで、定点カメラで市民に提供したり、いろんなことをやっているんですね。  あとは、このパンフレットを見てびっくりしたんですけれども、この中に、シャンプーは持ってこないでくださいと、環境保護のためにシャンプー等の持ち込みは御遠慮願いますと、備えつけの石けんで体と頭を洗ってくださいと。こういうことが子供たちにとっては大切なことなんですね。だからこそこの施設は大切だなと思うわけであります。  職員の人たちもいろいろ御苦労されて、雨のときは活動が制約されますから、室内でもできるバードウオッチングというのがあったんです。何かな、鳥はいないのにと思ったら、小さく張ってあるんですね。それを双眼鏡で見るとちょうど鳥に見えて、あれは鶯だということになるわけですね。そういういろんな工夫をしてこの施設を運営しているところでありますけれども、少年自然の家の役割というものは、今ほど大きくというか、ますます大きくなってきていると思うんです。新学習指導要領に基づいて、少年自然の家のあり方とか役割というのがますます大きくなって変わってきていると思うんですけれども、そのことについてお伺いをいたします。 74: ◯教育長  御承知のとおり、来年度から全面実施されます新しい学習指導要領におきましては、一人一人の子供たちに生きる力を育成することが基本的なねらいとなってございます。泉岳少年自然の家におきましての登山あるいは野外炊飯などのさまざまな活動の中で、実際の体験を多く積むことができ、また友達と寝食をともにすることで他人とのかかわりなどが一層学べる少年自然の家の役割というものは、今後ますます大きくなるものと考えております。そのためには、施設の整備はもちろん、総合的な学習を初めとした新学習指導要領に対応できる多様な活動プログラムをこれからも開発してまいりたいと、このように考えております。 75: ◯佐藤正昭委員  今、教育長が言われたとおりなんですね。そんな中で、もう1点、私は気づいたんですけれども、泉ケ岳でなければ体験ができない、経験ができないことの一つに天体観測があるんですね。今聞きましたら、天体望遠鏡、8センチのものが一つ、4センチのものが四つ、五つしかないわけですね。300人来て五つでありますから60人で1本、1人1分ずつ見ると1時間という状況のようであります。2人で分け合って見るからかなと思うんですけれども、星座盤についても人数分ないわけですよ、200しか完備をされていない。そういうことなんでありますね。せっかく泉ケ岳の大自然のふところに抱かれたときに、天体観測ができるチャンスを子供たちにももう少し与えていければなと思います。私は根本的な解決策が必要な時期に来ているのではないかなと思います。仙台市民が必ず一度は利用する施設でありますから、もう少しきちんとした形でこの施設を提供していった方がいいのではないかと思うんですけれども、最後に市長の御所見をお伺いいたします。 76: ◯市長  泉岳少年自然の家は、昭和40年代に全国に先駆けて設置をいたしたものでございまして、これまで多くの小中学生に利用されてまいりました。あそこの自然条件だとか、岩盤の条件だとか、これまでの改築、増築に際しても随分と苦労をしてきたそういう思いがございますけれども、先ほどから質疑の中にありましたように、設置当時の施設目的と今日の施設目的の間に、基本的なところは変わらないにしても、かなりのウエートの違いなり、あるいはまた活動範囲の拡大等々、さまざまな条件と状況の違いが見えてきているという実態がございます。当然のことながら、活動の内容なり方法なり、あるいはまた対象となる子供たちの生活様式、興味、関心の違い等もまた非常に大きいものがあろうかと思います。そういうことからしますと、少年自然の家の今日的な意義というもの、それから、新しい指導要領でねらっている内容に即した少年自然の家のあり方というのは、もう一度見直した上で、これらの施設の望ましいあり方というものを検討すべき時期にあろうと思います。できるだけ早く実施計画の上に反映をして、大自然に開けた夢と感動のハーモニーが実現できるようにいたしたいと、このように思います。 77: ◯委員長  民主フォーラムから発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔木村勝好委員、質疑席に着席〕 78: ◯委員長  発言を願います。 79: ◯木村勝好委員  私からは、教育総務費に関連をいたしまして、教師の資質の問題につきまして質問させていただきたいと思います。  先ほどの夢と感動のハーモニーの質問とは大分違う、余り明るくない質問になってしまうかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。  近年、教師の資質といったような問題がかなり大きく取り上げられるようになってまいりました。学級崩壊といったものが進む中で、こういったものが改めてクローズアップされているのかなという気がするのでありますけれども、本市の、特に小中学校の教師の資質の問題について、これは教育長にお尋ねをしたいと思うんですが、どういう認識をお持ちになって、その向上のために平成12年度はどういった施策を講じてこられたのでしょうか。 80: ◯教育長  教員の資質に関するお尋ねでございます。学校教育の成否というのは、直接の担い手でございます教員に負うところが極めて大きく、ただいま御指摘の学級崩壊、いじめ等の課題なども学校現場で発生する中で、教員が積極的にみずからの学習指導あるいは生徒指導の改善に努めますとともに、学校運営に参画するように努力することが求められているというふうに解釈いたしております。その効果を上げますには、やはり教員の資質の向上が極めて重要であると認識いたしております。  平成12年度における教員の資質向上対策といたしましては、校内での研修、教育センターでの研修及び大学と連携いたしました研修の充実を図ってきたところでございます。 81: ◯木村勝好委員  随分成果が上がったなという御認識ですか。 82: ◯教育長  教育の場合は、一概に成果の上がる場合がなかなか見受けられないという苦しい面もございますので、その点はどうぞ御理解を賜りたいと思います。 83: ◯木村勝好委員  実は先般、私は非常にびっくりしたんですが、恐らく驚かれた方の方が圧倒的に多かったと思うんですけれども、兵庫県の県立中学校の教師が、出会い系サイトというんでしょうか、何だか知りませんが、それで知り合った女子中学生、1年生だそうですけれども、この子に手錠をかけて、何かをしたいと思って車で連れ回したんでしょうが、その際中学生が車から中国自動車道におっこってしまって、後ろから来た車などにひかれて死んだという非常に大きな事件がございました。これはもちろん兵庫県であった事件ではありますけれども、そういう意味では教育に関連する事件でもあるわけでありますから、この事件の概要につきまして、教育局としては把握をされていますか。 84: ◯教職員課長  兵庫県で起きました事件の概要でございますけれども、これは心身症で休職中の中学校の教員が、女子中学1年生を呼び出しまして、自分の車に乗せ、手錠をかけて、走行中の車から転落させて後続のトラックなどにひかせ出血死させた容疑で逮捕されたというふうに聞いております。 85: ◯木村勝好委員  驚いたことに、後続のトラックを運転していたということで警察に呼ばれていた方、容疑者ということになるんでしょうか、責任を感じて自殺をしたということがありました。その後に、どうもそれは勘違いだったのではないかというような記事まで出ていましたけれども、この教員が自殺をしたという話は聞いておりませんが、今現在、兵庫県の教育委員会はこの人に対して何かの処分を下したんでしょうか。 86: ◯教職員課長  兵庫県の方に再三にわたりまして問い合わせをしておりますけれども、お答えをいただけませんで、現在のところ確認はできておりません。 87: ◯木村勝好委員  要するに、こういうことをしておいてもまだ懲戒免職になっていないみたいなんですよね。これにも私はびっくり仰天なんですね。容疑は大筋で認めているんですよね。しかも、勘違いだったかもしれない方が自殺しているときに、何で処分しないのか。これは兵庫県のことだからいいかもしれませんが、こんなことは起こってほしくないし、起こらないと思いますけれども、もし仮に本市の公立の小中学校の教師が同じことを起こしたと。今の時点、つまり全く今の時点で起こしたとしたら、教育委員会としてはどういうような処分を行うことになりますか。 88: ◯教職員課長  結論から申し上げまして、懲戒免職処分になろうかと思いますが、まずは事実を確認するということが最初になるかと思います。 89: ◯木村勝好委員  これも難しいんですよね。事実を確認するというのは、つまり今取り調べの最中で起訴されているわけではありませんよね、それはどこの時点で判断するんですか。起訴されれば、そこで懲戒免職ですか。それとも、取り調べの中で容疑を大筋で認めたということが警察から確認できれば、そこで処分をするということになるんですか。 90: ◯教育長  ただいまの件でございますけれども、実は先般、仙台でも教員によります酔っぱらい運転、当て逃げ等の事故がございました。このときには、逮捕された後で警察の方から事情を伺いまして、10日間の拘留の間の事情も伺い、また拘留後、さらに10日の延長拘留というようなことになったんですけれども、その10日の延長拘留になったという時点で、そのときには懲戒免職処分といたしました。 91: ◯木村勝好委員  なかなか難しい部分が確かにあるんですが、今教育長のおっしゃった判断は的確な判断だったなと私は思います。逆に言うと、兵庫県の判断は一体どうなっているのかなという気がするんですが。ところで、この先生は心身症、心の病ということでありますが、もちろん人間ですので、どこのだれであれ、そういう病気になる場合は大いにあることであります。今のような時代、特に今のような学校のことを考えれば、あり得るんだろうなと思いますけれども、ちなみに、約4,500人余りですか、公立の小中学校の教員の中で、今心の病ということで休暇あるいは休業の教師というのはそれぞれどのぐらいいるんですか。 92: ◯教職員課長  10月1日現在でございますが、病気休暇ということで休んでおります教員は12名でございます。病気休職ということで休職をとっております教員は10名でございます。 93: ◯木村勝好委員  ちなみに、休暇として扱われる期間、それからその後は休職となるんでしょうが、これはそれぞれどのくらいの期間になるんでしょう。 94: ◯教職員課長  病気休暇でございますが、病気休暇については最大180日、病気休職については最大3年間ということになっております。 95: ◯木村勝好委員  体の方の病気というのであったら割とわかりやすいわけでありますけれども、いわゆる心の病というのは判断するのがなかなか難しい部分があるんでしょうが、心の病だなと認めて休暇あるいは休職を認める場合は、だれがどういう手続でやることなんですか。 96: ◯教職員課長  初めにといいますか、校長がその様子を見ておりまして、本人が診断書を持ってまいりますので、それに基づいて病気休暇を校長が認めるということになっております。 97: ◯木村勝好委員  診断書をもとに校長が認める。認めたのは教育委員会の方に上がってくることになるわけですか。 98: ◯教職員課長  校長が認めたものを市教委の方に報告をするという形になっております。 99: ◯木村勝好委員  休暇の場合というのは、基本的には給料は100%出ますよね。休職になった場合の給料というのはどうなるんですか。 100: ◯教職員課長  休職は1年単位でとることになりますけれども、休職1年目については、給料は通常の8割ということになります。2年目、3年目は無給ということになります。 101: ◯木村勝好委員  聞くところでは、2年目、3年目になった場合は、共済というんですが、共済で6割を保障するという制度があるんですか。 102: ◯教職員課長  共済、互助会などから、約6割ほどの生活ができる程度のお金は入っております。 103: ◯木村勝好委員  別に民間と比較するわけではありませんけれども、民間の人から見るといろいろ思いがあるだろうと思います。  ところで、1年とおっしゃいましたが、1年で80%。そうすると、仮に11カ月間休職したと、11カ月で復帰してきたと。あり得ますよね。11カ月で復帰したんだけれども、1カ月ぐらい勤めてみたら、またやっぱりだめだと、とてもこれ以上授業はできないといって、医者にかかったら、また休んだ方がいいねとなって、診断書を出してお休みになったと。またやって、1年未満、11カ月ぐらいでまた出てきてと、これを繰り返していくと、仮にですよ、そういう人もいると思うんだけれども、給料はずっと8割のまま出続けるんですか。 104: ◯教職員課長  基本的には同じでございます。 105: ◯木村勝好委員  さっき10人とおっしゃいました。この方々の中で、心の病で休職している方の通算ですよね、つまり、私が今言った、出たり入ったりのケースといったら悪いけれども、そういうケースで、通算して一番長く休んでいるよという人は何年ぐらいなんですか。 106: ◯教職員課長  2回続けて、現在のところ、3年間休んでいる教員がございます。 107: ◯木村勝好委員  最長で3年。ということは、それ以上ぐあいの悪かった方は、結果的にはおやめになっているんですか。 108: ◯教職員課長  3年たっても心の病が治らず休職が続いている場合には、分限免職という処分でやめていただいていることがございます。 109: ◯木村勝好委員  もう1回確認しますけれども、通算しても最長は3年、それ以上の人はいないんですね。いいんですか。 110: ◯教職員課長  はい、おっしゃるとおりでございます。 111: ◯木村勝好委員  そうすると、この先生方というのはどこかの小学校なり中学校なりの所属になっているんですか。例えば、休業の3年間なら3年間の間も、どこかの小学校の定員の1人とカウントされてお休みの状態になっていると、こういう話ですか。 112: ◯教職員課長  はい、おっしゃるとおりでございます。 113: ◯木村勝好委員  私は随分おかしな制度だなと思うんですね。後で言います。ただ、私は聞いたときに、随分変な制度だなと思いました。  ちなみに、今休職されている先生が、どういう日常生活を送って、どの程度の状態まで回復をしてきている、あるいは余り回復していないなとかというのは、例えばその学校の校長先生などが1カ月に1回とか、2カ月に1回とか、定期的にお会いしていろいろやりとりする中できちんとチェックするようなシステムというのがあるんですか。 114: ◯教職員課長  現在、そういうシステムはございませんが、校長会等におきまして休職者の病気回復の状況、生活状況等についていつも把握するようにということでお願いをしております。 115: ◯木村勝好委員  私はここも何か変な制度だなと思ったんです。休んでいるわけですよね。しかも、さっき言ったように、定員として所属をしているわけですよね。にもかかわらず、1カ月なら1カ月、2カ月なら2カ月でいいけれども、どういう日常生活を送っているかとか、どういう状態になっているかというのを学校管理者である校長がきちんと確認をするということがシステム化されていない。極端なことを言えば、1年ぶん投げっ放しで、校長もだれも会いに行かなかったというのでもいいんですか。だれも悪いとは言わないんですか、それは。 116: ◯教職員課長  もしも、全然見にいっていないと、あるいは会いにいかないというようなことがはっきりした場合には、そのようなことがないように校長に対して指導、お願いをしながら、休職中の職員の動向について間違いなく把握できるように、繰り返しになりますが、お願いをしているところでございます。 117: ◯木村勝好委員  今まではそれでやってきたんでしょう。それも変なシステムだと私は思いますが、しかし、さっき言った兵庫県の例などというのは、まさにそういう期間中に起きているわけですよね。会って話をしていると、あるいは周りの家族のことを聞けば、どんなことをしているか大体わかりますよ。まさにそこの目をくぐってこういう事件を起こしているわけですので、どういうシステムにするかは別にしても、そういうことは、お願いしますね、はいわかりましたというレベルの話ではなくて、教育委員会としての責任を持った対応が必要なんじゃないですか、教育長、いかがですか。 118: ◯教育長  ただいまおっしゃいましたように、学校に来ていない教員に対するこちらでの情報を確実に入手するように努め、また校長に対しましてもそれらの指導を厳しく徹底するというふうなことは必要なことだと思いますので、今後その旨を十分踏まえながら、校長に指導してまいりたいと思います。 119: ◯木村勝好委員  人間ですから、ぐあいが悪くなって、しかし、それが休職、休業の間で治って、それで戻ってこられればこれは一番いいわけですから。それで、戻るよ、あるいは戻りたいよと言った場合に、うん大丈夫治ったみたいだな、これはいけるねという話で戻す場合には、どういう手続が必要なんですか。 120: ◯教職員課長  これは医師の判断といいますか、医師2名の診断があれば、復職ができるということになっております。 121: ◯木村勝好委員  しかし、それでも1回戻って、また戻ってしまうというのを繰り返すケースもありますよね。ですから、私はそういう意味でいうと、もちろん医者が医者としての判断をすることは基本ですけれども、同時に本当に復帰、つまり職場で教師として本当に仕事ができるのかなということをある意味で客観的に判断するような何だか委員会みたいなものだとか、あるいは家で何をしていたかわかりませんが、定期的にある程度研修みたいものを受けてもらうとか、何かそういうことは必要ではないですかね。 122: ◯教職員課長  全く御指摘のとおりと思いますが、現在のところ、そういうふうな検討委員会は特に組織的に設けてはおりません。 123: ◯木村勝好委員  私はこの質問をするときにいろんな話を事前に聞いていて、不思議なことばかりなんですよね。今までこういうことはゼロだったというのならわかりますよ。戦後、仙台市ではこういうことはゼロ件でしたと、だからそういうことは全く考えていなくて、全く何の想定もしていなくて、全く何も持っていなかったんですというのならわかるの。そうじゃないでしょう。ゼロということはあり得ないわけだな。毎年こういうたぐいのことが、後段ちょっと別のことで聞きますけれども、あるんですよね。それに対する対応を、戦前はいざ知らずですよ、戦後五十数年間、同じようにやってきていると、つまり何もしていないというのは必要性がないと思っていたんですか。 124: ◯教育長  ただいまの御指摘でございますけれども、病気で休んでいる教員に対する教育委員会といたしましての姿勢が、やや方向性が一定していなかったのではないかというふうに考えます。 125: ◯木村勝好委員  そういうことなのだろうと思います。ところでもう1件、ちょっと別の観点でお尋ねしたいんですが、不適格教師という言葉があますよね。これも余りいい言葉じゃないと思うんですが、現実にあります。その不適格教師というのはどういうものであるかということは別に後で伺いますが、本市の公立の小中学校で、教育委員会としても、これは不適格教師だなと判断、認識している人というのは今何人ぐらいいるんですか。 126: ◯教職員課長  大変難しい御質問なのでございますが、不適格かどうかという線引きが非常に難しいということもございますが、市教委といたしまして、とにかく不適格であるというふうに判断している教員は5名でございます。 127: ◯木村勝好委員  基準が難しいですよね。4,500分の5、少ないといえば少ないでしょうね。しかし、いろいろ話を聞くと、それは氷山の一角かもしれないという気もするのでありますが、不適格であるという判断はだれがどのように行うんでしょうか。つまり先ほどは、心の病、病気ですから、医者の診断書、医者の判断というのが基礎ですよね。しかし、不適格というのは病気じゃないわけですからね、それこそ資質の問題だ。だれがどういうふうにして判断するんですか。 128: ◯教職員課長  日ごろのさまざまな教員の様子、状況等を校長が見ておりまして、校長の方から報告を受けて、その報告を精査いたしまして、最終的に教育委員会が不適格であるというふうに判断しております。 129: ◯木村勝好委員  実は、校長先生の中にもひょっとすると不適格かなと思われる方もいるんですよね。これも何をもって不適格というかといったら大変難しいんですが、不適格な人から「おまえは不適格だ」と言われるようなことになりかねない場合もあるんだね、これはね。現時点でさっき御答弁がありましたけれども、教育委員会としてこの人はどうも不適格だなと判断する際の一応の目安といいますか、物差しといいますか、基準というか、何かあるんですか。 130: ◯教職員課長  現在のところでございますけれども、そんなに具体的ではありませんが、状況に応じて判断する基準といたしまして、教科に対する知識、技術などが不足していて学習指導を適切に行えない。そして、指導方法が不適切であると。子供の心を理解する能力や意欲に欠けていて、学級経営や生徒指導が適切に行えないと判断した教員というふうに考えております。 131: ◯木村勝好委員  聞いていてもよくわからないんだけれども、要するにだれが見ても、これはかなり外れた変な先生だねと、こういう人がいると困っちゃうんだよねと。ほかの同僚の先生も困るし、親も困るし、一番困るのはそこの子供だよねと、恐らくこういう人を言うんでしょうね。だから、それはそれで何とかわかるんですが、ではこういう人たち、本当言うと、奥の方には何十人いるんだかわかりませんよ。わかりませんが、例えばさっきの5人の方に関しては、毎日学校に来ているんですか。実際どういう仕事をされているんですか。 132: ◯教職員課長  特にぐあいが悪くない限りは、毎日学校に来ているはずでございます。そして、お尋ねのどのようなお仕事をということかと思いますけれども、授業が可能であれば、チームティーチングの方に加わっているという場合もございますけれども、難しい場合には、校内の資料の整理あるいは図書の整理などの仕事をしていただいていると聞いております。 133: ◯木村勝好委員  この先生方も当然ですが、今のお話のように、どこかの学校に所属をして、その学校の定員になっているわけですよね。この場合は、来ているんだから、資料の整理であれ何であれとにかく仕事をしているんだから、給料もほかの先生と同じですか。 134: ◯教職員課長  全く御指摘のとおりでございます。 135: ◯木村勝好委員  これも何とも言いようがないんですが、不適格だよということで、教育委員会としてもそういう認識を持った方の中で、今在籍をされている、つまり不適格のまま在籍している最長の方というのは、何年ぐらい在籍していますか。 136: ◯教職員課長  約10年くらいということでございます。 137: ◯木村勝好委員  これも制度上やっぱりおかしいよね。これは明らかにおかしい。それは後で言います、おかしいとだけ申し上げておきます。だって、おかしいと思うでしょう。教育長、おかしいと思いませんか。 138: ◯教育長  確かにおかしいと思います。 139: ◯木村勝好委員  おかしいですよね。心の病の場合もそうですけれども、今のような場合、特に10年などという大胆な方の場合は当然ですが、その間に授業はできない。けれども、定員の中に入っている。何で言うかというと、今少子化の中で、子供たちが減っていって、クラスを何クラス維持できるか、ぎりぎりになって先生を1人出してやらなければならないかもしれないとか、校長先生というのはそういうのがすごく気になるわけですよ。それはわかるんだ、気になるのは。また親の方も、果たしてこの学年は3クラスでいけるのか2クラスになってしまうのかとすごく気にするわけですね。定員というのはそれほど非常に微妙な状態になっているのに、この人たちはずっといるわけですよね。実際に授業もできない。そうすると、かわりはどうしているんですか。 140: ◯教職員課長  そのかわりの教員ということで、県にかけ合いまして、加配ということで力量のある教員をいただいております。 141: ◯木村勝好委員  加配ということは、授業のできない人が定員に入っているその定員にプラスワンしてもらっていると。このプラスワンは定員ですか、それとも定員じゃないの。 142: ◯教職員課長  プラスワンは定員には入りません。 143: ◯木村勝好委員  これもおかしいよね。授業ができる方が定員ではなくて、授業ができなくて在籍している人が定員だと。こういう野球チームというのはないんじゃないかなと思いますが、明らかにおかしいですよね。この質問をするために話を聞いていくと、ずっとおかしなことばかりなんだ。おかしいことが普通になっているような気がするんですけれどもね。  今、少子化が物すごい勢いで進んでいるわけですよ。その中で、新卒の若い先生の採用というのはほとんどなくなっている。極端に、ほとんどないと言ってもいい。一方で何が起きているかというと、公立小中学校の先生方の高齢化ですよ。平均年齢がじゃんじゃんじゃんじゃん上がるわけですよね。市内中心部に近いところの、いわゆる伝統のある学校、開校120年を超えるような学校は高齢化しているんですよ。いい先生はいっぱいいますよ。けれども、年齢的には上がってしまう。これはしようがないんだね、下が入ってこないんだから。一方で、新しく先生になりたいと強い望みを持っている人たちがいるわけですよね。でも採用できない。という中で、今のように、定員の一員となって10年もいるというのは、どう見ても制度的にはおかしいのではないかなと私は思います。  それから、いわゆる不適格と言われる先生方に対して、例えば5人でもいいしその周辺でもいいですよ、本市としては、この人たちに対しての何か特別の研修制度みたいなものを用意されているんでしょうか。 144: ◯教職員課長  現在のところ、特に設けておりません。 145: ◯木村勝好委員  これも聞いて私はびっくりした。特に設けないでずっと来ているということもまた不思議だ。さっきの問題もそうですし、この問題もそうですけれども、やっぱり不思議なんですよ。要らないなと思っているんですか。要るけれども、もういいやと思ってしなかったの。要らないということなんですか、どっちなんですか。 146: ◯阿部教育局次長  先ほど来から教員の資質というようなことでお話をいただいておるわけでございますが、指導力不足の教員につきまして、確かに今までは現場に指導を任せてきたという経緯がございます。これからの課題でございますが、教員の資質向上ということは、今求められている最大の世の中の動きでございますので、そうした面で先ほど来から申し上げておりますけれども、研修制度とか、そういうものを新しく設けてまいりたいと。そういうものの研究を進めていきたいということで、今年度から取りかかろうと思っております。
    147: ◯木村勝好委員  東京とか大阪とかでは、教師の資質を上げるという意味で、いわゆる不適格と言われる教員についての対応策──研修制度であるとか、場合によっては何遍やってもだめなら悪いけれどもやめていただきましょうというような制度も含めて、そういうものを既に導入していると聞いていますけれども、例えば東京都などではどういうような制度をやっているのか、把握されていますか。 148: ◯教職員課長  東京都の教育委員会での制度でございますが、各教員の業績を特殊な方法で評価いたしまして、また各区、市の教育委員会の評価をもとにいたしまして、研修を要する、いわゆる不適格な教員ですか、それを決定いたしまして、指導力ステップアップ研修と称する研修をかねてよりやっていると聞いております。  研修には、長期研修あるいは夏期集中研修など、いろいろなコースがあるようでございますけれども、その教員に独自に研修を任せるのではなくて、担当の校長あるいは指導主事などがチームをつくりまして、その教員に対して指導、助言を継続的に行い、具体的に授業を行わせて指導力の向上に努めさせて、教員としての資質の有無も含めて判断をしていると聞いております。 149: ◯木村勝好委員  先ほど、来年度からというお話がありましたけれども、本市においても規模は随分違うでしょうけれども、やっぱり似たような、そういったものを参考にしながら制度を入れていく必要があるのではないかなと思うんですけれども、教育長、いかがですか。 150: ◯教育長  ただいまのお尋ねの検討委員会でございますけれども、この10月から立ち上げる予定でございます。 151: ◯木村勝好委員  ちょっと基本的なことを聞くようですけれども、そういうものをやっていくのは、本市の独自の判断でできるんですよね。それとも、県費職員ということもあるから県との調整とかというのが出てくるんですか。 152: ◯教育長  県との連絡調整というのは全然ないわけではございませんけれども、仙台市独自での対策を決めることはできますので、鋭意検討してまいりたいと存じます。 153: ◯木村勝好委員  私も随分厳しいことを申し上げましたけれども、今の学校の中で、ほとんどの先生は一生懸命やっていると思いますし、私もPTA活動をやらせていただいたり、子供の小中学校の先生を見ていたりすると、本当によく頑張っているなと思う人がほとんどですよ。いい先生、立派な先生がいっぱいいました。少なくとも、私が承知している範囲の中では、今質問をしたような方はだれもいらっしゃらなかったと思います。  ただ何か一つ、兵庫の事件のようなことがあると、やっぱり言われるわけですし、また事実問題としても、いじめとか学級崩壊とかというものが極めて深刻な状態になっていることも事実なわけでありますよ。そうすると、もちろんその原因のすべてが学校にあるわけでもないし、すべてが先生にあるわけじゃないなどというのは百も承知ですが、しかし、学校や先生にどうしても目が向けられるわけですね。そういう中で不祥事を起こせば、やはりそういうふうに言われるわけであります。それは実は議員も同じでありまして、一部の不心得者のために、議員なんていうのはとんでもないと言われる面も随分ありますので、ほとんどの方はそうじゃないんてすけれども、という意味で、十分承知をした上で質問させていただいています。  今、いろいろ御答弁になったこともそうですが、もう一方で見ると学校が職場、学校が現場なわけですよね、そういう中で、先生方同士の仕事外でのいろんなコミュニケーションとか情報交換とか、フランクなおつき合いとか、それはある意味では校長なり教頭なりが音頭をとらなければならない面があると思うんですけれども、そういう部分も研修とかなどだけではなくて、もっと大事に考えていっていいのではないのかなという気がするんですけれども、その辺についての教育長の御認識をお尋ねしたいと思います。 154: ◯教育長  学校の教員は、どちらかというと責められる立場の場合も多々ございます。それでも、子供の目の輝きといいますか、子供が新しい第一歩を踏み出したときには大変喜びを感じまして、今までの苦労が全部吹っ飛んでいくと、そういうような職業でございます。私は大好きでございます。  学校内で悩んでいるなという職員を私も何度か見受けました。現在まで行ってきたことを申しますと、ピアカウンセリングと申しますか、その体験をして苦労をした先生を中心に、今おっしゃいましたように気楽に話し合いをする場を設けたり、たまには仕事が終わった後でゆったりしながら話し合いを深めると、そんな場面が必要かなと考えております。 155: ◯木村勝好委員  羽目を外して大暴れしなければ、いいんですよ。終わった後、酒を飲んだってカラオケに行ったって、何をしたって構わないんです。私も学校の先生方とPTAの役員会が終わってから12時過ぎまでおつき合いを随分させられて、やりましたけれども、それはそれでよかったと思っています。そういうことがあっても少しもおかしくないんですよ。ひき逃げとか、そういうことをしなければ大丈夫ですから。  それで、最後に市長に伺いたいんですが、長年にわたって仙台市の教育行政にかかわってこられたわけであります。今私が前段で、自分でも随分厳しいことを言うなと思いながら申し上げたような、明らかに制度的におかしいのではないかと思うところがいっぱいあるわけですよね。現場の先生方はいろいろ頑張って苦労していることを百も承知で言っているんですよ。しかし、制度的におかしいと言われた場合には、今指摘させていただいたように、どう見てもこれはおかしいというのがいっぱいあるわけです。ですので、今ほど教育長からもありましたけれども、これからそういうものの見直しなり、あるいは資質の向上に対して本格的に取り組んでいくというお話ですので、これは、これまで市長が積み重ねてこられたいろんな仕事の経過の中でもかかわりの非常に深い部分でもありますので、教育長の決意、あるいは教育局として取り組むその姿勢をバックアップしていくんだと、おかしいところはきちんと直していくんだよということについての市長の御所見を伺って、終わりたいと思います。 156: ◯市長  かつては、ほとんどゼロだったり、またあったとしてもレアケースだったような心の病や不適格の教員の問題、今日の状況からしてゆゆしい課題であると思います。従来までの制度のままでは解決は決してできないし、また拡大するばかりだと思います。一方の普通の先生方とのバランスの問題もあるし、また何よりも子供たちに対する影響の問題もございますので、学校の教育の正常化のためには教育長の決意に対しまして私からもエールを送り、時にはバックアップをしてまいりたいと考えます。 157: ◯委員長  この際、暫時休憩いたします。                休憩 午後3時03分                再開 午後3時27分 158: ◯委員長  再開いたします。  自由民主党・市民会議から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。          〔佐々木両道委員、田村稔委員、質疑席に着席〕 159: ◯委員長  発言を願います。 160: ◯佐々木両道委員  私からは、学校教員の採用の問題を質疑させていただきます。  平成12年度までは話し合いも検討も一切していないという状況の問題です。先般の当該委員会におきまして私は質問しました。仙台市の採用と宮城県の採用をそろそろ分ける時期ではないかと、課題として取り上げるべきではないかという主張でございます。その件に関しまして返答があります。四つの項目の返答でございます。  教育委員会は、御存じのように一番旧態依然としておりますから、なかなか簡単に変えられるものではないです。ましてや、教員の採用制度というものにつきましては、徐々になどというものではなくて、ある一定の時期に年度を区切ってやらなければいけないというばっさり型でございますから、教育委員会ではなかなか判断がつかないというのは私は理解するつもりでございますが、ただ、しかし、現状のままでいいものかどうか。と申しますのは、政令市に移行になってからもう既に13年を迎えていると。少なくとも、独自のやり方は、分権型社会を目指しております我が市長の方針でもあります。そういう点においては、学校教員の採用制度の問題をある程度真剣に討議していって、それがだめならだめという結論を出すべきであって、そしてそちらの方向がよいということであれば、そういうふうな道に進めばいいのであって、何もしていないというのは、先ほどの質疑ではございませんが、教育委員会の最先たるもので一番だらしないところなんです。それが教育云々と言える立場にあるかと大きな声で言いたいわけです。  採用を分けたくないという理由の一つに、仙台での六つの高校の中だけでの人事異動になるということで人事が停滞すると。二つ目には、他市町村に勤務している者が今現在も多数ございまして、いずれは仙台市内に戻りたいと願っておりますと。三つ目は、採用者の数も減少しているという状況。四つ目は、管理職も含めて力量を高めてもらうために幅広い人事交流をと、この四つの理由です。すべて先生の都合の理由なんです。あくまで教育というのは児童生徒がいての教育じゃないですか。そういった目的意識というものは全然ない。現在抱えている教員の立場の理由にしかなっていない。これが仙台市長代理での御当局の答弁かと憤りを感ずるわけです。そういう意味では、真剣に取り組む必要があるのではないかと。  先ほども御指摘がございましたように、教師の資質の向上、教員採用試験のあり方、そしてまた、一番大きな学校長の学校経営能力の問題といったものは、今日まで当議会においてもいろんな論議があったわけです。しかし、教職員の採用制度を分けてはというのは10年以上前にやっただけで、それ以来何ら触れてもいない。その当時も、「研究課題にいたします」と言って何もしていない。普通、子供に研究課題と言ったら、やはりその成果の発表などがあるはずです。教育委員会にはそれがないのが大きな伝統でございます。そういった面において、教職員の採用について、宮城県採用、仙台市採用というふうな独自の道、先ほどの論議の中でもありましたように、県全体というよりは、仙台市独自のやり方、仙台方式というものをつくっていかなければいけない。それが私は一番大きな責務であると思っています。ですからそういう面で、児童生徒を中心にした物事を考えての採用制度について、お答え願いたい。 161: ◯教育長  仙台市独自の教員採用をというお尋ねでございます。  私も、児童生徒を中心として教員を採用するという考えはそのとおりだと感じております。また、先ほど来御指摘いただいておりますように、資質のある教員を採用するということは大変重要な課題でございまして、これからもその点に関しましてはさらに重要さが増すものだと感じております。  さて、仙台市独自での採用試験をということでございますけれども、教育委員会といたしましては、教員の資質向上のために、民間人等の外部委員も含めた検討委員会を立ち上げまして、本市独自の採用の可能性についても検討してまいりたいと、一歩新しい歩を進めたいというように考えてございますので、御理解を賜りたいと存じます。 162: ◯田村稔委員  私は、教育費、教育行政につきましては、これまでも何度か質問をさせていただきました。この決算等審査特別委員会でも教育費には大変数多くの委員が質問に立っておられます。これは、将来の我が国を背負って立つ青少年の健全育成の重要性はもちろんでありますけれども、今日教育行政が抱えている問題が多いということをあらわしているのではないのかなとも思っておりました。数点、穏やかにさわやかに御質問させていただきます。  まず、12年度決算額1337万円、成人式についてお伺いをさせていただきます。  今年度の第1回定例会の一般質問でもお尋ねをいたしましたが、私の、今日のような状況では、行政が成人式を主催しなければならない理由が見当たらないのではないかという質問に対しまして、市長からは「広く意見をいただきながら、その運営の方法など本市にふさわしいやり方について、改めて検討する必要があろうと考えておるところ」という御答弁をいただきました。その運営の方法について、今までも御議論いただき、また御検討されてこられたと思います。どのような検討を重ねてこられたのか、まずはお伺いさせていただきます。 163: ◯生涯学習課長  成人式の検討についての御質問でございますが、成人式そのもののあり方につきまして、現在社会教育の会議におきまして、過去に行われました市政モニターに対するアンケート調査ですとか、あるいは成人式の実行委員会の協議内容などを示しながら御協議をいただいているところでございます。その中で成人式については、やはり社会的ニーズについての確認が必要であるなどの御意見が出されております。  なお、教育委員会といたしましても、内部で検討を重ねているところでございますが、引き続き、同委員会においても御意見をちょうだいしながら検討を重ねてまいりたいと存じております。 164: ◯田村稔委員  ことしの成人式の対象者数、つまり成人の数でございますけれども、資料によりますと1万6475人でありました。そして、当日の成人式の出席者数は5,500人。ロビーで騒いでいただけで会場の中に入らない人がいっぱいおりまして、会場の中に入ったのが3,900人。つまり、3,900人のために1337万円の経費がかかったという見方もできるのではないかなとも思っておるんですけれども、ことしは御承知のとおり、成人式が行われた1月8日というのは大変な大雪でございました。そのために出席者が少なかったということも理解をしております。  本市では、成人の日に限らず、ほかの祝日、例えば子供の日、敬老の日にいろんな企画をしております。敬老の日には、各区で敬老の祭り、それぞれ特色のあるお祭りをしておる。そして、経費は成人式にかかるのと大体同じぐらい。ことしの場合だと、敬老行事にかかった経費は1500万円。そして、子供の日も八木山動物園の無料開放というのが有名でございますけれども、それ以外に教育局の方でも、社会教育施設の方、例えば科学館、博物館、天文台、こども宇宙館、こういうものを子供に無料で開放しているわけですね。大した経費はかかってございません。健康福祉局の方でも、子供の日の行事として施設入所中の児童を仙台ハイランドに無料招待している、これも大した金はかかっていないんですね。そして、この対象人数というのは、成人式の数倍、何倍にもなるわけです。  私がここでお聞きしたいのは、成人式の当日、市の職員、それから学校の先生方にも大変大勢お手伝いいただきました。あれだけ大勢の方々のお手伝いをいただいて、そして1337万円という税金を投入してまで成人式を主催して、本当に新成人たちに喜ばれているんですかということをお聞きしたいなと思っておるんです。  本市では、市政モニターからのアンケート、そして新成人たちからのアンケートを集約なさっているとお聞きしました。成人式の将来的な方向性、どういう方向に行ったらいいかというようなアンケートの問いがあると思いますので、どのような意見があったのかお披瀝いただきたいと思います。 165: ◯生涯学習課長  成人式に関する意識調査についてでございますけれども、将来的な方向性につきましては、平成11年に市政モニターに対して実施いたしましたアンケート調査にございます。この中で、「将来的に成人式をどのような方向に持っていくべきか」という御質問をしているところでございますが、これに対しまして、「やはり行政で実施すべきである」というお答えをいただいのが41%で最も多くなっております。反面、「実施主体は、もはや民間や個人でもいいのではないか」というのが31%ございました。なお、「実施する必要はない」というのが10%となってございます。 166: ◯田村稔委員  今のアンケートの結果を聞きますと、現状のままが41%、民間、もうやらないでもいいというのを合計すると41%、両方大体半数半数の御意見かなと思っておりますけれども、いただきました過去5年間の成人式の実施状況の資料から判断いたしますと、少なくとも仙台市の体育館1カ所で開催するよりも、各区ごとに開催していたときの方が、決算額はほぼ同額であるにもかかわらず、内容も豊富でバラエティーに富んでおるなというふうに判断いたしました。そして何よりも、こちらの方が参加者数の合計が多いんですね。仙台市の体育館で開催する方式にしましてから3年たちました。昨年度までは市民局が所管をしておりましたけれども、以前に各区ごとに開催しておった方式との比較を含めて、この3年間、どのような御感想をお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。 167: ◯教育長  成人式への参加率は、この5年間の推移で見ますと、大体同じ程度の推移となってございます。ただし、大雪となりました年がございましたので、この年を除くというふうなことでございます。また、式典とアトラクションの2部構成となっておりますけれども、このことにつきましても、あるいは実行委員会を設置しているということにつきましても、大きな変化などはございません。開催単位につきましては、各区で開催しておりました成人式の実施内容等を考え合わせますと、市全体で開催した方がよいということもございまして1会場の開催ということにいたしました。このことにつきましては、市長あるいは議長から、今後の仙台市を担っていく若者に対するメッセージを直接伝えるよい機会となっていると考えております。  なお、成人式のあり方につきましては、その意義あるいは必要性を含めまして、全国的に多くの論議を呼んでおりますので、引き続き検討していく必要があると考えております。 168: ◯田村稔委員  私は、一市民として成人式に参加してみて、成人式に関しましては、市──公が主催する、しないを含めて開催の場所、内容、経費などをそろそろ見直す時期に来ているのではないのかなと思っております。つくづくそういうふうに思います。さらに御検討を重ねられることを期待いたしますし、またその検討の結果が次回の成人式に反映されるように御期待を申し上げる次第でございます。  次に、学校給食について数点お伺いいたします。  私は、本定例会の一般質問で給食費の未納者についてお伺いさせていただきました。そして、未納者に対しては粘り強く対応していくという御答弁を教育長よりいただきました。粘り強く頑張った成果につきましては、改めてお聞きしたいと思います。  まず最初にお伺いいたしますのは、今日本じゅうを震撼させております狂牛病に関してでありますけれども、本市では、いち早く保護者の不安にこたえるための措置として学校給食での牛肉使用の自粛、牛肉のかわりに豚肉であるとか鳥肉を使うようにするということを決定なさいました。その対応につきましては、現時点で私は最良の方策であったと思っておりますし、評価をいたしております。しかし、またいつかは給食のメニューに牛肉がのるようになることと思います。牛肉使用の自粛を解除するというのは、いつの時点でだれが何をもって判断なさるのか、ちょっとお伺いさせていただきます。 169: ◯教育長  学校給食におきましての牛肉の使用についてのお尋ねでございますが、現在国が進めておりますスクリーニング検査、いわゆる精密検査の導入など、一連の対策が全国的に実施されることが保護者の不安解消につながるものと考えられますことから、その実施時期を目安として判断したいと考えているところでございます。  今後とも、国と関係機関の対策に関する情報の収集に努めまして、関係部局とも連携しながら、適切に対処してまいりたいと考えております。 170: ◯田村稔委員  関係部局と検討して、教育長が御判断なさるということですね。 171: ◯教育長  はい、おっしゃるとおりでございます。 172: ◯田村稔委員  今我が国は、かつて経験したことのない経済の低迷が長く続いております。今回の狂牛病をめぐるこういう事件は、消費の不況をさらに深刻にしてしまいました。牛は危険だという意識が消費者に浸透しております。学校給食から牛肉を外す自治体が全国で相次いでおりまして──風評被害もあると思うんですけれども、これが消費不況を拡大させている要因の一つであるなと思っております。毎年、これから12月にかけてが牛肉の消費量が最も伸びる時期でありますから、一刻も早く安全性が確保されることを願ってやみません。  次に、給食の食べ残し、残食についてお伺いさせていただきます。  今回資料をいただきまして、いただいた資料では、年間で小中学校合わせて約1,000トン、1日で平均しますと約4トン強の給食の食べ残しが出るということには本当に驚きました。残す率で見てみますと、小学校では12%から14%、中学校では19%から25%の率を残しておるんですね。具体的な例を申し上げますと、中学校においては、平成10年度の残食の量は541トンでした。残食率は25%となっております。これは別な言い方をしますと、市内の中学生が毎日、給食の4分の1を必ず残しているということですよね。こういう数字をどのように受けとめておられるのか、お伺いさせていただきます。 173: ◯健康教育課長  学校給食におきます残食の発生状況でございますが、御指摘のとおり、確かに少なくない状況にございます。その原因としては、今日の子供たちが置かれております社会生活環境といたしまして、一つには食生活が豊かになりまして食べたいものがいつでもどこでも自由に食べられること。それから、外食や惣菜など加工食品の利用度が増加いたしまして、個々人の食の行動が多様化していると。それに、家庭におきます食事の内容が子供の食べやすいもの、子供の嗜好に合わせたものになりがちであるといったようなことで、健康的な食習慣の形成を目指します学校給食との差異が要因としてあるものと認識しております。 174: ◯田村稔委員  私は、給食というと真っ先に頭に思い浮かぶ思い出やイメージは、鯨の竜田揚げとかコッペパンとか脱脂粉乳であります。そして学校の先生から、食べ物を残すと罰が当たるぞとか、残さずに食べろと口酸っぱく言われたこと。これは本当に鮮明に思い出やイメージとして残っております。給食にまつわる思い出は、ここにいる委員各位、そして職員の方々にはたくさんあると思いますけれども、しかし給食は世代がちょっと違ったりしますと、また地域が違ったりしますと、大分差が出てまいります。  私は、我が国の高度成長期時代に少年期を過ごしました。それ以前の、戦後の本当に食べ物がなかった時代に育った世代、団塊の世代と呼んでいいのかもしれませんけれども、この方々とは給食に関しての思い出にも大分差があると思っております。しかし少なくとも、物を大切にする、それから食べ物を大切にするという教えは、今よりも確かなものがあったのではないかなと思っております。私が小学校の当時は、病気で欠席した生徒がいると、わら半紙にパンを包んで、近所に住む子供がその家庭に届けたりしたものでした。欠食児童などという言葉もありまして、本当に食糧事情が悪かった当時の給食の役割というのは、最低限の栄養を補給することであったと思っておりますが、今御答弁にもありましたけれども、世の中がこれだけ進歩、発展してきた。大変わがままな行動がふえてきた。今日における給食の役割というのは大分変わってきたものがあると思うんですけれども、今日の給食の役割というのを一体どのように考えていらっしゃるのか、御見解をお伺いさせていただきます。 175: ◯健康教育課長  給食の役割、目的ということでございますけれども、学校給食は制度発足以来、一つに、バランスのとれた栄養豊かな食事を提供することによりまして健康の増進、体位の向上を図ること。二つに、正しい食事のあり方や望ましい食習慣といったものを身につけさせること。3点目として、楽しい会食を通じまして好ましい人間関係を育むことといったようなことを目的として取り組んできたところでございます。さらに平成10年度からは、健康教育の充実を目指すといった観点から、生涯にわたって健康な生活を送ることを目指し、食を通じてみずからの健康管理ができるようにという自己管理能力の育成といったものが、新たに目的として加わったところでございます。 176: ◯田村稔委員  前段でも申し上げましたように、昔は学校の先生から、残さず食べなさいとか、食べ物を残すと罰が当たるぞという御指導をいただきました。今学校の先生は、給食を残さないようにするためにそういう指導はなさっておられるんでしょうか、お尋ねさせていただきます。 177: ◯健康教育課長  残食を減らすための指導ということでございますけれども、これまでも、教師と学校栄養職員が連携いたしまして取り組んできているところでございます。具体的には、児童生徒が楽しく食事ができるようにバラエティーに富んだ献立づくりとか調理の工夫、それに食器の改善とかランチルームでの食事といった食事環境の工夫、それに、給食指導におきまして、食事の大切とか、食材または給食をつくる人たちへの感謝の心をはぐくむといったこと、さらには児童生徒の御家庭におきましても、発育期の栄養を考慮していただいてバランスのよい食事内容としていただけるよう、給食だよりなどで保護者向けの啓発に継続的に取り組んできたところであります。  今後につきましても、今日的な課題であります、望ましい食習慣の形成による生活習慣病の予防とか、食の大切さといった健康教育の観点で、食に関する指導の充実に一層努めまして、残食の縮減に努めてまいりたいと存じております。 178: ◯田村稔委員  文部科学省や学校の先生方は「子供たちの個性を伸ばす」と常々語っておられます。みんなが同じものを食べる給食のどこが個性を伸ばすことになるのかと私にはよく理解できないところがあるんです。給食をやめたらよいとまでは申しませんけれども、例えば、週のうち2日は弁当にするなどということも考えていっていいのではないかと。余りにも残す量が多すぎる。保護者から、とんでもないとか大変だと言われることは必至でありますけれども、先ほどちょっと出てきていましたように、好き嫌い、偏食、食べ残しという現状、そして余りにも多い給食の残量というものから判断すると、給食のありがたさとか給食の役割というものを理解していないように思えてならないんですね。改めて給食の大切とかありがたさを再認識させるように努める必要があると思っておりますけれども、いかがでございましょうか。 179: ◯健康教育課長  学校給食の大切さについて御理解を深めていただくということにつきましては、これまでも、例えば給食試食会とか給食参観の開催、また親子料理教室の実施といったことで取り組んできたところでもございます。  弁当の持参といった御提言については、委員も触れられましたように、直ちに保護者の理解といったものも得がたいというふうに推察いたしますので、例えば親子料理教室で弁当づくりに取り組むといったいろんな機会を設けまして、食の大切さに関して保護者の皆様の理解を深めるよう努めてまいりたいと存じますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 180: ◯田村稔委員  食べ物の大切とかありがたさをよく子供たちに指導していっていただきたいということを重ねてお願いさせていただきます。  次に、児童生徒などの子供たちがメディアから受ける影響についてお伺いさせていただきます。  先日も渡辺博委員より、仙台のまちは決して安全なまちではないという御指摘がありました。そのとおり、本市でも痛ましい事件や事故が頻発しております。最近の事件や事故の傾向の一つとして、テレビや映画、ビデオなどのメディアから影響を受けたのではないのかなと思われるような事例が多くなっているように感じられます。教育委員会として、まずそのあたりの御認識についてお伺いさせていただきます。 181: ◯教育指導課長  メディアからの影響ということでの御質問でございますが、メディアの情報が子供の行動面あるいは心理面に及ぼす影響には大きなものがあるのではないかと理解しております。メディア情報に過度に依存する結果、現実の世界とメディアの中で繰り広げられている世界との間に混同を生ずるおそれ、また他人に共感したり、あるいは他人を思いやる気持ちなどが子供に十分はぐくまれないおそれ、あるいは生や死に関する現実感覚を希薄にしてしまうおそれ、こういったものが懸念されるのではないかと認識しております。 182: ◯田村稔委員  また私の子供のころの話で恐縮ですけれども、当時のテレビ番組で、ドリフターズの「8時だよ、全員集合」、それからコント55号の、番組名はちょっと忘れましたけれども、若い女性と野球拳をやるような番組がありました。こういう番組が放送されますと、こういう番組に対しましてすぐPTAから低俗番組である、子供に悪影響を与えるという抗議が殺到したというのを子供ながらに記憶をいたしております。低俗番組というのも、このころからそういう言葉が使われるようになったのかなと思っておるんですけれども、今は有害テレビ番組と言うのだそうでありますが、いつの時代も子供というのはこういうものに真っ先に興味を示しますし、すぐまねするものでございます。私も先生からテレビのまねはしちゃいけないよと言われました。テレビの番組の内容も、今のテレビの内容と比べたら、本当にかわいいものだったなと、そういう程度のものだったなと思っているんです。最近のバラエティー番組で、タレントがタレントをいじめるというよりもほぼ虐待に近いなと思いますが、そういう場面を見ておりますと、学校でたまたまあるとお聞きします「いじめ」との関連性を決して否定できないなと思っておるんです。暴力事件などでは、明らかにテレビやビデオ、ドラマの影響を受けているという事例もあるそうであります。何かしらの手を打っていかなければいけないなという危機感を感じておりました。  社団法人日本PTA全国協議会では、子供の心に与える有害情報問題の取り組み、家庭教育におけるテレビメディア、社会環境についての意識調査並びにモニタリングによるテレビ番組の実態調査を平成7年度から6回にわたって行っておりまして、その調査の結果を関係省庁、要するに文部科学省、それから団体、放送局、番組のスポンサーに提示いたしておりまして、有害テレビ番組の改善を強く働きかけておると。大変ありがたいなと思っておりました。さらには、青少年の心身の成長や価値観の形成に悪影響を及ぼし、性的あるいは暴力的な逸脱行為を誘発や助長するおそれのある有害情報や環境から青少年を保護することを目的とした法案の立法化に向けた議論もスタートしているということであります。力強い限りでありますけれども、学校の教育現場でもこのことは真剣に取り組んでいく必要があると思っておるわけです。情報というのは湯水のようにわいてきますし、テレビのスイッチをつければ、情報として入る、だれでもがとれることでございます。現在、テレビからの情報、テレビ番組のその受けとめ方、子供にどういうような指導をなさっておるんでしょうか。 183: ◯教育指導課長  教育現場におきますテレビ番組などのメディア情報に対する指導でございますが、朝や帰りの会などにおいて暴力行為等を扱っている番組などを取り上げたりしながら、道徳的な価値観をはぐくみ、子供みずからの道徳的判断力を養うような指導を行っている学校や、あるいはPTAと連携し、健全育成委員会などの場でメディアの有害性について話し合うなどの取り組みをしている学校もございます。 184: ◯田村稔委員  過激な映像とか表現ですね、これはますます多くなる傾向にあると思います。早急にこういう対応策の研究をしていく必要性を強く感じます。今後の取り組みをどのようにお考えになっておられるのか、お伺いさせていただきます。 185: ◯教育長  今後の取り組みについてでございますけれども、教育委員会といたしましては、子供たちがメディアによる情報を無批判に受け入れるのではなくて、主体的に判断して取捨選択できるような能力を育成することが重要だと考えてございます。このために、子供たちが善悪の判断力や道徳的な実践力を身につけられるよう、学校訪問などの場を通じまして、各学校に指導してまいりたいと考えております。  また、保護者会などを通じまして、メディア情報に対する保護者の認識を高めるよう働きかけてまいりたいと存じます。 186: ◯田村稔委員  次に、私はかねてより、我が100万政令市・仙台市に市が所管する400メートルトラックの陸上競技場がないことを非常に残念に思っておりました。あえて他都市との比較をさせていただきますけれども、ほかのすべての政令市には市営の陸上競技場がございます。札幌市に至っては、400メートルのトラックを有する陸上競技場が五つもあります。資料をいただきましたけれども、一つだけというのは千葉市、それ以外はみんな複数持っている。大体平均して市内には三つの市営の陸上競技場を持っているという資料をいただきました。  本市では、中総体とか、それから小学校の陸上記録会は宮城野原の陸上競技場をお借りして行っておるわけですけれども、本市が所管しない、本市の所管ではないことで不便をお感じになったことはございますでしょうか。 187: ◯スポーツ課長  ただいま委員御指摘のとおり、仙台市中学校総合体育大会や仙台市市民総合体育大会などの競技会場として、仙台市が主催ということで利用させていただいておりますけれども、市の所管でないということで特段の不便は感じていないところでございます。 188: ◯田村稔委員  宮城野原の陸上競技場を利用するのは、本市関係では前段で申しました中総体とか小学校の陸上記録会、あとは各学校の体育祭で利用したりとか、個人単位、会社単位、企業単位などでも利用していると思うんですけれども、わかる範囲で結構ですけれども、市民が大体何名ぐらい、そして延べで何日ぐらいこの陸上競技場を利用なさっているんでしょうか。 189: ◯スポーツ課長  ただいまの中学校の総合体育大会や、あるいは市民総体などで年間数日間利用しておりますし、また中学校や高校の陸上部などがふだんの練習活動の場として利用しておりまして、施設を利用できる年間約300日にわたりまして、約7万8000人の市民利用ということで伺っております。 190: ◯田村稔委員  間もなく国体が開催されます。そして、来年にはワールドカップが行われるわけです。ともにメーン会場は新しくできました利府の宮城スタジアムであります。老婆心でありますけれども、こういうことはないと思いますけれども、もし宮城県がワールドカップ終了後に、陸上競技場は二つも要らないなどということになったとき、本市として、今日まで宮城野原の陸上競技場についてそういうことを想定して県と協議はしてこられなかったのでしょうか。 191: ◯スポーツ課長  宮城県とこのことにつきまして協議したことはございません。 192: ◯田村稔委員  そういうことがないように祈っておるんですけれども、財政のことを考えると、県も大変緊迫しておる、本市も大変つらいものがあります。しかし、やっぱり市民の健康、それから体育の向上ということは大切でありますし、これはちゃんと考えていっていただかなければいけないと。陸上競技場に関しまして、今までの経緯を踏まえると、県との協議はなかったということでございますけれども、どういうふうな将来的な展望をお持ちになっているのか、今後どのように取り組んでいかれるのか、お示しをいただきたいと思います。これが私の最後の質問でございます。 193: ◯スポーツ課長  仙台市といたしましては、今後もこれまでどおり宮城県に管理運営をしていただきたいということで考えておりまして、今後とも今までどおりの利用をさせていただきたいと考えておるところでございます。  ただ、仮に委員の御懸念のようなことがあった場合には、県と十分そのことにつきまして協議してまいりたいと考えております。 194: ◯委員長  副委員長と交代いたします。             〔委員長退席、副委員長着席〕 195: ◯副委員長  委員長と交代いたします。  公明党から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔鈴木康義委員、質疑席に着席〕 196: ◯副委員長  発言を願います。 197: ◯鈴木康義委員  いろいろ出ましたので端的に伺ってまいりますが、まず、いろいろ話題になっております学校長の地位の向上を図るべきではないかという観点から、第1点伺います。  校長先生の地位というのは、市役所で言えば、どういう役職の立場になっているのか、その位置づけはどうなっているのか、伺います。 198: ◯阿部教育局次長  校長の地位ということでございますが、これは当然管理職ということでございまして、その所属を管理するというような立場でございます。 199: ◯鈴木康義委員  管理職はわかっているんですよ。市役所で言えば、局長なのか、部長なのか、課長なのかということを聞いているんですよ。その役職。そのように聞いた場合に、どこに当たるのか。市長、助役の上だとは思いますけれどもね。 200: ◯阿部教育局次長  課長程度、課長と同等というような役職、重さというふうになります。 201: ◯鈴木康義委員  課長程度とか同等とかというと、課長を超えていないというような認識に聞こえるわけですけれども、校長先生の中にもいろんな方がいらっしゃるんですよね。それは先ほども議論があったとおりですけれども、だんだん経験豊富になると、教育委員会が何だとか、議会が何だとかと、あんなおとなしい先生がと思って頭をもたげたら夢を見ていたと、──私のことでございます、夢だったわけですけれども。そういう先生は仙台にはいないと思いますけれども、いずれにしても、先ほどからいろいろあったように、何かあると校長校長ですよね。学校管理から教育委員会対応から、事が起こると校長校長といって激務の連続でしょう。ですから、三十何年、あるいは30年ぐらいやってようやく校長になって、仙台市役所の課長の下ぐらいの立場で学校の教員を指揮し生徒の面倒を見るということについては、少なくとも部長とか局長クラスの待遇に学校長をしていかなければ、日本全体の並びで仙台市の教育を思うとき、私はそのようにすべきだと思いますけれども、このことについて、県教委と協議して検討したことがあるかないか。なかったら、なぜしなかったか。三つにお答え願います。 202: ◯阿部教育局次長  正直申し上げまして、検討したことはございません。  県となぜ検討しなかったかということでございますが、組織論からまいりますと、比較という面ではかなり難しいということもございますが、教育委員会から校長を通していろいろ指示を出すという観点から申しますと、先ほど申し上げましたとおり、課長職相当なのかなというようなことであったわけでございます。 203: ◯鈴木康義委員  それはまたやりましょう。きょうは時間がないからこの程度にしておきます。
     次に、教育の重要性を考えたときに、校長の次という意味ではないんですけれども、教育委員会の果たす役割はどうなっているかということについて伺いたいわけであります。現在、5人の委員で構成されているわけですね。委員長がその中で選任されております。いずれにしても、委員は人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有する人の中から市長が議会の同意を得て任命するということで、議会にも責任があります。平成12年度において教育委員会の会議は何回開催され、どのようなことについて会議を行ったのか、伺います。 204: ◯教育局総務課長  初めに、ちょっと誤解があるようですので。今年度から教育委員は6人でございまして、そのメンバーの1人が教育長ということで、申しわけないんですけれども、御訂正の方をよろしくお願いいたします。  12年度の開催でございますけれども、定例会を月に1回行っておりまして、定例会が12回。それから、必要に応じて臨時会を行うことになっておりますが、臨時会については1回の開催ということでございます。 205: ◯鈴木康義委員  私は数の問題をどうこう言っているんじゃないの。いいですよ、訂正するのならしても構いませんけれども、私の認識はそういうところを問題にしているんじゃないんです。  今の会議の回数ですけれども、それで十分なんですか。仙台市の教育、今問題になったでしょう、いろいろ議論があったでしょう。そういうような回数で十分対応できるんですか。それは何の関係でそういう回数しかできないんですか。手当の関係ですか。その辺、人数の訂正をするぐらいの勢いがある課長だったらもっとね……、私だってちゃんと教育ビジョンのあれを見ながらやっているんだからね、それはいいですよ。現在はそうなったっていいんです。ですから、どういうわけでそういうような開催回数にとどまっているんですか。 206: ◯教育長  教育委員会は、教育行政全般にかかわります基本的な方針あるいは重要事項について審議、決定を行っているところでございますけれども、大所高所からの議論の場と考えてございます。しかしながら、基本方針あるいは重要事項といったものも、学校の現場で現に起きているさまざまな事柄がわからないと、なかなかそれもできないということでございます。こうした意味からも、教育委員会に対する情報の提供、あるいは委員会での話し合いの持ち方、この点なども見直す中で、今委員御指摘の委員会の開催の回数、頻度の点についても、十分検討してまいりたいと存じます。 207: ◯鈴木康義委員  私は、回数を多くしろということで、100回もやればそれでいいという意味で言っているんじゃないんですよ。12年度の開催回数では少ないのではないかということを言っているわけで、さっき私が言いましたように、委員は人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有すると、仙台市の教育の最高峰の方々が市長から選ばれてなっているんでしょう。そういう方々の知恵を、経験を……、大いに教育委員会が先生方の御意見を伺いながら対処していけば、さっき出た議論のようなことに対して、すべてピシッピシッと手を打っていけるのではないかと思って、そういう考え方で教育委員会をお願いして開いていくという立場が必要ではないのかということでお聞きしているわけですよ。どうですか、教育長。  教育長は、教育委員会の指揮、監督のもとにすべての事務をつかさどるということで教育委員会の中に入っていることも私は十分承知しています。そういう立場で教育長はやっておりますか。 208: ◯教育長  自分の人格が高潔とか識見云々というのは自信がございませんけれども、教育現場で子供たちとともに歩んでまいりましたので、子供たちの目の輝き、びっくりするような、どきどきするような、わくわくするような胸のときめきが大好きでございますので、教育委員会の中でもそれらを委員の皆様にもお話をして、子供たちにとって明日はどんなものが必要なのか、その辺を考えながら話し合いを進めているところでございます。 209: ◯鈴木康義委員  教育長のことについて個人的な見解を聞いているのではないんですよ。教育長は、我々しょっちゅうお会いしているからどういう人だかわかっているからいいけれども、それ以外の5人の方々の御意見をよく聞いて、そして教育長が指揮をとる、職員を指揮するということで私は今聞いたのであって、教育長の識見とか人格を聞いているんではないんです。5人の先生方の御意見を吸収するという体制になっていくべきじゃないかということを言っているのです。その辺、もう1回、お答えいただきます。  ところで、私もたまに教育委員会にお邪魔していますけれども、教育長室には入ったことがあるんですけれども、教育委員長室というのには入ったことがないんですけれども、これはあるんですか。 210: ◯教育長  ございません。 211: ◯鈴木康義委員  なぜないんですか。 212: ◯教育長  おいでになるのが1カ月に1回程度、あるいは、最近は教育委員会だけではなくて、現場の方にも出かけましたり、あるいは教育局所管の科学館でありますとか博物館等も利用しておりますので、現在部屋を用意しておらないところでございます。 213: ◯鈴木康義委員  私は、教育委員長の仕事というのは、教育全般にわたって大変激務なお仕事だと思います。こうなると今度は市長の方に聞かなければならないんですけれども、教育委員長の部屋もないんだから、教育委員が入る部屋などは当然ないと思うんです。市長、あの庁舎、今教育委員会が入っている庁舎は、昔は水道局の庁舎だったわけで、薄暗く狭い廊下を通って、4階に教育長があるんですけれども、明るい教育環境をつくるという原点は、私は教育委員会の庁舎にあるのではないかと思うんです。市長も約14年間ぐらいにわたって教育委員長を初め教育長を務めた経験を踏まえて、まず教育の重要性が今叫ばれているときに、教育庁舎というのを建てないと……、今言っているように、お仕事が忙しいからあっちだとか、月に1回しか来ないからなどと、そんなことではないと思うんですよ。スペースがないからつくらないのではないかと思うんですけれども、市長は庁舎の建設とかということについてはやっぱり配慮すべきではないかと、もっといいところに教育委員会が入る場所を選定するべきではないかと思うんですけれども、あのままでいいんですか、市長、どうですか。私がやっていたときもあれだからいいんだということではなくて、もっといいものをつくって後輩の育成と指導に当たるようにするために、市長としての配慮があってしかるべきと思いますけれども、市長はどう思いますか。  それから、ついでにお聞きしますけれども、今教育委員長があっちに行ったりこっちに行ったりしているということもありますが、いろんな問題に教育委員会が対応する場合に、仙台市は政令指定都市ですから特別区のように区の教育委員会というのはないんですけれども、教育関係の今のあの庁舎では対応が非常に難しい面もあるような気もするんです。区役所あたりに教育委員会の出先となるような窓口を配置して、教育関係のネットワークをつくるということなども、21世紀の教育を考えた場合に重要になってきているのではないかと思いますけれども、教育庁舎新築を含めて、私はこれを図るべきと思いますけれども、市長の考えをまず中間線で聞いておきます。 214: ◯市長  私の経験から申しますと、教育局というのは教育庁庁舎という独立した庁舎よりは、むしろ市長部局と一緒になった配置が望ましいと思っております。これからは、さらに教育は多面的な機能を持つようになりまして、市長部局との関連も随分と濃厚になってくるであろうということも考えたときに、より一層そのように考えるところでございます。  また、区役所に窓口というのは、大変傾聴すべきアイデアであろうかと思います。いずれにしましても、教育の問題はみんなの問題でもございますので、地域的に窓口をつくって、地域の教育力あるいは地域的な独特の問題を解決するための大事な機能を持つと考えますので、窓口ということなのか、あるいは何らかのネットワークをつくる必要があるというふうに思っております。 215: ◯鈴木康義委員  いずれにしても、私は、今後教育委員会の先生方の御意見を十分に拝聴する機会を多くつくって、そして、現状の教育の多面的な対応も含めて、課題に挑戦してやっていく姿勢を期待して、次に進みます。  次に、平成12年度は仙台市教育基本方針に沿って教育行政の推進をされてきたと思いますけれども、その成果についてはどのような評価をされておりますか。 216: ◯教育長  ことしの1月に仙台まなびの杜21、仙台市の教育ビジョンを策定いたしまして現在に至っているところでございますけれども、現在は策定した内容につきまして、生涯学習社会ということで、一般の市民の皆様、学校教育現場の方にも周知いたしまして、今後、そのアクションプランなどを通じまして評価をしてまいりたいと考えているところでございます。 217: ◯鈴木康義委員  今、教育長からはことしの話になりましたが、私は去年の成果はどうだったかと聞いておったんですけれども。13年度から仙台まなびの杜21、仙台の教育ビジョンを中心にして教育を進めてきたということは確かにわかるわけでありますが、いずれにしても、12年度においては仙台市教育基本方針に従ってやってきたということになっていると思いますね。その成果を聞いたわけですけれども、それは結構です。  いずれにしても、現在までの経過を見て、仙台の教育ビジョンをスタートさせてみて、よかった点とか課題とかということからいえば、今の時点で言えることについては何かございますか。 218: ◯教育長  現在のところ、策定をいたしまして、皆さん方に御理解をいただいているところでございますが、私どもといたしましては、この策定した内容にこれから血、肉をつけ、それをいかに評価していくか。評価していく中でまた新しいものをつくっていく、時代の変化に対応した内容を次々とつくっていくというふうなことにいたしておりますので、御理解をどうぞ賜りたいと思います。 219: ◯鈴木康義委員  私もこのパンフレットを見させていただいておりますけれども、いずれにしても、教育基本方針の方が、逆に言えばビジョンという中で3本の柱を立てて教育方針を展開しようという考え方はわかるんだけれども、原点が何を基本にして進むのかという部分がちょっと見えなくなってきているのではないかという感じがするんです。私なりの感じでございます。  そこで、教育の原点をどうするかということについて伺っておきたいわけでありますけれども、学ぶ力、学ぶ機会、学ぶ資源という三つの柱がありますけれども、これを総括するものとして何を挙げているということなんですか。 220: ◯教育長  これは、大きな柱といたしましては、市民とのパートナーシップというのをキーワードといたしております。 221: ◯鈴木康義委員  それでも結構ですけれども、市長が本会議でも我が党の質問に対して答弁しておりますけれども、21世紀は人間環境の世紀と。これから教育長が肉づけしていくということも含めて、私なりに意見を申し上げますけれども、仙台市の都市目標を人間環境都市・仙台としたことに対して、どのようにして教育ビジョンにあらわしていくのかについて、市長の方針を教育に反映するという観点から、教育長として十分お考えになっていると思いますけれども、その点についてはどうですか。 222: ◯教育長  委員がこれまで一貫して提案をされておりましたけれども、人間都市・仙台の理念、すなわち、これからの都市づくりの原点は人にあると常々御指導も賜っておったところでございますけれども、市政に携わる者にとっての基本的な視点であるべきと認識しているところでございます。中でも、社会の基礎に置かれるべき人をつくることが教育行政の使命でございますので、私ども教育委員会の責任は大であると考えてございます。教育委員会といたしましては、これまでも、人間尊重の精神、あるいは一人一人の人間の大切さ、かけがえのなさに関する認識、こうしたものを子供たちの中にはぐくんでいけるよう努めてきたところではございますが、今後とも人が最大に尊重される社会の構築を目指しまして、さまざまな課題を一つ一つ乗り越えながら、一層の努力をしてまいりたいと考えております。 223: ◯鈴木康義委員  さらに、市長の答弁を引用すれば、教育のための社会づくりについての答弁の中で、人間性の教育の力を高めることによって、人間の世紀にふさわしい都市づくりをすると、このようにも答えられております。教育に対する課題も山ほどありますけれども、21世紀の未来に羽ばたく子供たちのために、100万仙台市民のために教育委員会の果たす役割は重大であるということで、教育に携わる皆さんの活躍、御健闘に最大の期待を持って今後見守っていきたいと思っております。教育長以下、全職員の教育に対するますますの取り組みを期待して、質問を終わります。 224: ◯副委員長  次に、社会民主党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔小山勇朗委員、質疑席に着席〕 225: ◯副委員長  発言を願います。 226: ◯小山勇朗委員  私の方からは、教育指導費3億4200余万円に関連をいたしまして、各学校における事件、事故の未然防止策、事故等の発生時の対応等について質問をさせていただきたいと思います。  神戸の事件以降、下校時の対応として、例えば集団下校とか、110番の店とか、あるいは110番というステッカーを張ったタクシーの協力とか、いろいろな対応策をやりながら今日までやってきたと思います。そういう状況の中で、今般、池田小学校の事件が発生をして、今までは下校時の対応というようなものがあったわけですけれども、池田小学校の殺傷事件を考えれば、校内で刃物でもって子供が殺傷されるという大変な事件が発生したわけであります。そういった意味では、神戸の事件以降、そしてまた今回の池田小学校の殺傷事件に関連して、具体的にどういったものを重点としながら取り組みをしてこられているのか、お伺いをさせていただきます。 227: ◯教育相談課長  神戸の児童連続殺傷事件や今回の池田小学校の事件等、社会的に重大で突発的な事件が発生した際には、教育委員会といたしましては、これまで各学校の方に通知文を出し、類似の事件の未然防止に向け指導してまいりました。特に、神戸の事件を受けまして、子供たちの心の教育を充実させることが必要であるとの認識から、各学校にも指導してきております。その対策といたしましては、スクールカウンセラーの配置、それから教育相談ハンドブックの作成、あるいは危機管理ハンドブックの作成、子供たちの安全確保及び学校の安全管理の点検等に取り組んでまいりました。  今回の池田小学校の事件の際には、事件直後、2回にわたる通知、さらには臨時の校長会の開催、子供たちの安全確保及び学校の安全管理の点検等を実施してまいってきたところでございます。 228: ◯小山勇朗委員  特に、今回の池田小学校の殺傷事件以降、6月8日付なり6月12日付の通知の中で具体的に指導されておりますけれども、そういった指導に従って、各学校の中から、いろいろな各学校独自の取り組みなども含めて提起をされてきていると思います。そういう状況の中で、各学校が取り組んだ業間あるいは昼休みなどの教職員による巡視体制について、具体的にどのように取り組まれているのか、まずお伺いしたいと思います。 229: ◯教育相談課長  業間や放課後などに、全職員がお互いに連絡を取り合いながら行動しているということについてでございますけれども、事件後の調査では、ほとんどの学校が、全教職員で役割分担をしながら、始業前や放課後の巡視体制の強化に努めてきているということでございます。 230: ◯小山勇朗委員  それは全学校で行われているのかということと。  それから、この中で、学校訪問者にはノートに氏名を記載させ、そして名札をつけていただいているという学校からの答えもあるわけですね。私も学校などに行ってみて、記帳してくださいとか、ネームプレートをつけてくださいというふうな話は一切ないんですが、全体的にそういうものが徹底されているのかどうかも含めてお伺いしたいと思いますし、それから、防犯カメラをつけているところもあると。校庭向けにつけているところと玄関のところに設置をしているというところもあるようなんですが、防犯カメラをつけるということは、それを常時監視する人がいなければならないわけですね。カメラをつけて、何か殺傷事件があって、後で犯人を探すなどというときに、例えばテープを巻き戻してみるというのには役立ちますけれども、不法侵入者があって殺傷事件が起きるようなときには全く意味をなさない。こういうことについても具体的にどう考えながら防犯カメラなどの設置をさせてきているのか、お答えをいただきたいと思います。 231: ◯教育相談課長  訪問者は職員室に必ず立ち寄り、ノートに記載し、あるいは名札をつけてもらうということにつきましては、事件後の調査でございますけれども、90%ぐらいの学校が、不審者と来校者の区別をさせるために、受付の明示、あるいは訪問者の確認をしているというような報告を受けてございます。  それから、子供たちの安全管理のためにカメラを設置している学校の数でございますけれども、これにつきましては、小学校が2校、中学校の方も2校、計4校になってございます。  カメラの設置でございますけれども、特に、学校の状況がございまして、施設的に、校舎が離れておったり、あるいは見えない部分が出てきているというようなことで、各学校の独自の判断で設置している状況でございます。 232: ◯阿部教育局次長  カメラの設置、どのような趣旨で取りつけているかというような御質問ではないかと思いますが、確かに、そういう事態が起きましたときには、必ず人がついていてテレビを見ていなければならない、モニターしていなければならないというマイナス点はあるわけでございますが、カメラを取りつけるということで抑止力につながっていると、これもまた大きいことではないかと思います。そうしたことで、カメラの設置については、人権上の問題等もかなりございますけれども、外部からの侵入者に対しましてはかなりの抑止力になっているというふうに考えているところでございます。 233: ◯小山勇朗委員  それから、校門を一つにして守衛を配置するとか、あるいは保護者とともに校舎内外を巡視するというような取り組みもされておるようですけれども、保護者と一緒に校内外巡視というのは、先ほども先生方が朝も含めて昼休みも含めて巡視をするということで、先生方に対する負担も大きくなっていると思うんですよ。そういった意味では、守衛のような形での警備員というか、そういうのを配置することによって、例えば防犯カメラを設置したところの有効活用、そしてまた巡視するにしても先生方の負担がある程度軽減される。そういうものなどを考えれば、守衛などの配置も有効かなと思いますし、校門を一つにするといっても、学校学校によって、あるいは地形などによっても相当違いがあると思うんですね。いろんな箇所から学校に入ってこられる状況を私も見ていますから、一つにするというのは非常に難しいと思うんですが、その辺の対策についてはどうなっているのか、お答えをいただきたいと思います。 234: ◯教育相談課長  校門を一つにすることにつきましては、各学校の校地の地形、周囲の状況によりまして校門の位置あるいは数が違っております。各学校の実情に応じまして、校地内に不審者を入れないように、特に校舎への出入り口を限定するように努力しているという状況でございます。  なお、守衛の配置につきましては、現状の中では、いろんな諸事情がございまして難しいのかなというふうに押さえております。  それから、校舎内外の巡回等につきましては、特に、子供たちの安全を確保するためには地域の力は当然必要であろうと考えております。地域との連携を図りながら、多くの学校で取り組むように指示してきているところでございます。 235: ◯小山勇朗委員  いろいろ取り組まれているわけでありますけれども、これまで教育委員会が各学校に対して各種の対策を講じた中で、特に共通して実施させたかったと思っていることがあるのかないのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。 236: ◯教育相談課長  教育委員会といたしましては、特に、来校者のための出入り口や受付の明示、それから来校者には必ず受付を通るようにすることが一つでございます。それから、二つ目は、教職員による校内の巡視を定期的に行い、不審者の発見に努めるようにしてほしいということ。三つ目でございますけれども、地域との連携を図ること。この3項目につきまして、各学校に共通して実践させたかったことでございます。このことにつきましては、文書による通知と臨時の校長会を開催しまして徹底を図ったところでございます。 237: ◯小山勇朗委員  児童生徒の具体的な安全確保については、PTAなり警察との連携などが非常に重要になってきているだろうと思います。そういった意味では、自分たちではなかなか気づかないことも、警察やいろんな方の意見を聞くことによって、さらに別な方法があるということも十分あるわけですね。私もいろいろ警察に聞いて言われていることは、例えば黒板のそばに木刀を置いている学校もあるわけですね。侵入者によってそれが使われる可能性があるわけですから、逆に言えば、モップが自然的だと。モップを立てておくと。あとは、からしとか小麦粉が入った紙の袋を風船のようにしておいて、それをぶつけて目つぶしをさせるとか、バケツに水を入れておくと。警察の立場からすれば、そういうものが自然的であって、それが有効に活用できるということもありますし、あとは、入り口にセンサーをつける。そこに入った瞬間に音が鳴る、そういうものの設置ですね。だから、常に監視の届かないところにはそういうセンサーをつけて、出入りしたらすぐ音が鳴ってそれが職員室なりにも聞こえるような、そういったセンサーの設置なども重要な安全対策になるのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。 238: ◯教育相談課長  警察との、関係機関との連携についてのお尋ねでございますけれども、事件発生後、県警本部の方に学校周辺のパトロールや連絡体制の再確認を行ってきたところでございます。委員が御指摘の突発的な事件が発生したときの自己防衛策につきましては、CAP──いわゆる子供の暴力防止プログラムの研修会を行いまして、今後、さらに警察との連携を深めながら、その対策等について検討してまいりたいなと思います。 239: ◯小山勇朗委員  あと、私が特に思っていることは、どこの学校を見ても職員室、校長室が2階なんですね。これは常に侵入しやすい状況があるというふうに思うんですよ。そういう意味では、まず、職員室を、二つに分けるかどうかは別にしても、1階に配置をして、そして校庭からも、廊下を歩いたときも、だれが入ったかすぐ見渡せる状況というものをつくっていくことも安全管理上必要だし、それはすぐにできるのではないかと思うわけですよ。確かに、全体の中で何校かはあるかと思いますけれども、全体的にそういう配置の仕方をやっていくべきだと考えるわけですが、その辺の取り組みについてどうなのか、お答えをいただきたいと思います。 240: ◯学校施設課長  職員室の位置についてでございますが、児童生徒の学習、生活活動を常時見守ることができるように、また屋外運動場やアプローチ部分などの見渡しがよく、また校内でのトラブルや地震、火事等も含めた有事の際に迅速に対応しやすい位置に計画して配置しているところでございます。しかしながら、先般、大阪府池田市で起きました、いわゆる不審者侵入による事件等にも迅速に対応し、児童生徒の安全を確保する観点から、改めて職員室や事務室等、校長室も含めた管理諸室の配置につきまして検討しているところでございます。  また、現在設計中の小学校につきましても、下層階への配置ができるよう検討中でございます。 241: ◯小山勇朗委員  できるものから具体的に対応してほしい。事が起きてからでは大変になりますから、よろしくお願いしたいと思います。  それから、最後になりますけれども、問題を抱える児童生徒というのが数多く散在してきていますし、学校数も結構ふえてきているようにも聞いております。そういった意味では、教育委員会として問題がある生徒に対する対応ですね、具体的にどのように指導され、そしてきちんと教育していくのか、お答えをいただいて、終わりにしたいと思います。 242: ◯教育長  問題を抱える子供に対しての指導でございますが、各学校におきましては、その子供と意思の疎通が図られている生徒指導主事等を中心に、主に個別指導に力を入れているところでございます。このような子供への指導は、中学校を卒業した後にも必要なケースも多々ございますものですから、その後のアフターケアにも努めているところでございます。  なお、生徒指導に強い教員を育成するということは大変大事なことでございますので、教育委員会といたしましても、一人でも多く生徒指導に強い職員を育成したいというように考えております。  また、場合によりましては、教員あるいは学校だけでは解決できない場合もございますので、そのような場合には、児童相談所あるいは青少年指導センター、保護士、学校以外の方々にも御協力をいただきながら対処してまいりたいと考えているところでございます。 243: ◯副委員長  次に、グローバルネット仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔岡部恒司委員、質疑席に着席〕 244: ◯副委員長  発言を願います。 245: ◯岡部恒司委員  私は、小学校、中学校、高等学校費中、学校保健費に関連してお伺いをいたします。  まず、性教育、エイズ教育の12年度の指導内容を伺います。 246: ◯健康教育課長  性教育にかかります12年度、これまでの取り組みについてでございますが、児童生徒に対しまして、人間の性行動に対する適切な意思決定や行動を選択する能力を育成することとともに、あわせましてエイズや性感染症の予防に係る指導、さらに、エイズ感染者に対する偏見や差別といったものをなくすための人間の尊厳に係る人権教育、それから性感染症の科学的な理解を深めるといったことを柱といたしまして、性教育の充実に努めてまいったところでございます。 247: ◯岡部恒司委員  若者の性活動の活発化に反比例して、エイズへの関心が低下し、危機意識が低く、性体験の低年齢化、STD──性行為感染症の蔓延を考えれば、性教育、エイズ教育は大変身近な問題であると思うのであります。具体に伺う前に、エイズ、STDに対する認識、そしてどの程度現状を把握されているか、お伺いいたします。 248: ◯健康教育課長  エイズないし性感染症の現状把握、手前どもがどの程度の認識かというお尋ねでございますが、エイズの患者数につきましては、2000年11月現在の世界の患者数でありますけれども、231万860人であること。国内につきましていいますと、2001年6月現在で2,712人、感染者数は5,610人、さらに本市の感染者と患者の数を合わせまして、2001年9月現在でありますが、28名といった状況にあると承知しております。  また、性感染症の世界及び国内の状況については、申しわけございませんが、状況を把握しておりませんけれども、本市におきますクラミジアを初めとする、いわゆる性感染症の状況につきましては、これは健康福祉局からいただいた情報でございますが、平成11年度は合計1,124人、12年度は1,147人と、やや増加の傾向を示していると聞いております。 249: ◯岡部恒司委員  エイズの感染者、患者の数は累計で28人でありました。この28人をどういうふうにお感じになりますか。 250: ◯健康教育課長  専門的にはわかりませんが、私の個人的な直観で申しまして、極めて重大だと思っております。 251: ◯岡部恒司委員  28人ではそのように思っておられないはずです、危機感は持っておられないはずです。ただ、こわいのは、28人というのは正確な数ではないんです。わかっている範囲の最低の数なんです。2倍か3倍か10倍か20倍かわからないんです。わからないからこわいんです。そして、以前から申し上げておりましたとおり、世界状況を見ますと、アフリカサハラ砂漠以南からアジアの方がふえてきていると。仙台は国際化を目指して、アジアの方がたくさん来ている。  なおかつ、以前から申し上げておりましたとおり、ピンクチラシ、国分町では大変薄まっておりますけれども、どんどん広がっているわけでございまして、全体数量というのは変わらないような気がしてしようがない。チラシの裏を見ると、この間も申し上げましたが、白いわけでありまして、メモ用紙に使っている子供たちがいる。以前は、それを見た先生方、お父さん、お母さんは「何だ」と怒ったわけですが、今はそれさえなれてしまったというような状況でありまして、仙台は大変危険であると思っておるんです。  先ほど課長が申されたとおり、STDも、残念なんですが、平成11年4月からの新法から定点検査になりまして、それ以前の数字がないわけでありますけれども、傾向的には急増しておるということでありまして、仙台は大変危険であると私は思っておるんであります。性教育、エイズ教育に対してどういう姿勢で取り組んでおられますか。 252: ◯健康教育課長  エイズ並びに性感染症は、おっしゃるように、現代の健康課題といたしまして、世界的にも、また国内的にも重要な課題との認識に基づきまして、学校教育におきましては、児童生徒が、個々の発達段階に応じまして、正しい理解と具体的な予防策などを十分身につけることができるように指導に努めてきたところでございます。 253: ◯副委員長  時間を延長いたします。 254: ◯岡部恒司委員  この指導内容でありますが、昔と今とは大分変わってきたように伺っているんです。以前は、私どももそうでありましたけれども、余りはっきり教えないと、寝た子を起こさない方がいいという感覚で指導されてきたと思うんですが、最近は少し変わってきたと伺っているんですが、そこら辺はいかがでしょう。 255: ◯健康教育課長  性教育にかかります昔と今の比較というのはなかなか難しいんでございますけれども、昔の性教育というのは、例えば女子のみを別室に集めて指導をしたといったようなことに象徴されますように、非開放的と申しますか、非開放的なもので、また、内容といたしましても、道徳的な指導に重点を置いたものといったようなことでございました。  一方現在は、性に関する情報のはんらんといったような社会的な状況を踏まえまして、男女一緒の学習において、発育とか発達には個人差があるという観点に立ちまして、具体的な悩みやトラブルといったことも取り上げながら、みずから選択する能力やみずから決定する能力をはぐくむ指導を進めてきているところでございます。 256: ◯岡部恒司委員  具体に伺ってまいりますけれども、何の授業で、どのように、時間帯はどのくらい。そして、だれが指導しているのでしょうか。 257: ◯健康教育課長  どのような授業でというお話しでございますが、エイズ教育に関しましては、学習指導要領に基づきまして、保健学習、道徳、特別活動などを中心に、保健体育の教諭、それから担任、養護教諭などが、エイズという病気を正しく理解させ、それを予防する知識や行動を育てるといったこととともに、人間尊重の精神を大切にして、エイズに対する偏見、差別の払拭に努めてきております。  なお、エイズや性感染症の指導に当てる時間でございますが、保健学習の中で、小中学校ともそれぞれおおむね1時間程度となっているところでございますが、エイズを含め、性教育と申しますものは、先ほども申しましたが、児童生徒の発達の段階に応じて、教育全体の活動を通じて取り組んでいるところでございます。 258: ◯岡部恒司委員  小学校1時間、中学校1時間ですか。 259: ◯健康教育課長  そのとおりでございます。 260: ◯岡部恒司委員  性教育、エイズ教育だけでその1時間を使っているんですか。 261: ◯健康教育課長  そのとおりでございます。 262: ◯岡部恒司委員  例えば、保健の時間とか、それに関連した授業の中で取り入れているんじゃないですか。 263: ◯健康教育課長  この1時間と申しますのは、あくまで保健の時間ということで、先ほども申しましたように、性教育の領域というのは、科学的知識とか、それから具体的なすべて、非常に領域が広うございます。そういうことで、教育課程全体、他の教科の分野等々でも、ないしは日常の学級活動などで子供たちに担任が会ったというふうな機会をとらえても、さまざまな場面を通じてという意味で、教育活動全体として取り組んでいるというふうな御説明をしたところでございます。 264: ◯岡部恒司委員  小学校1時間、中学校1時間、1時間というのは何か理由があるんでしょうか。それしかとれないということですか。 265: ◯健康教育課長  保健体育の中には体育といった実技等々のこともございますので、そうしたさまざまな項目のやりくりの中で、おおむね1時間となってございます。 266: ◯岡部恒司委員  1時間しかとれないということですか。 267: ◯健康教育課長  とれないというか、現実的にそのようであるということでございます。 268: ◯岡部恒司委員  先ほど、養護教諭ということでお話があったわけでありますが、大変専門性があると。私も一般質問でこの問題を取り上げたとき、養護の先生を中心にこれから取り組んでいくと、前教育長はおっしゃっておられました。  そこでお伺いしますけれども、養護の先生というのは大体どのくらいいらっしゃって、何校に何人ぐらいずつおられて、この先、増減というのはあるんでしょうか。 269: ◯健康教育課長  養護教諭の配置とか数といった趣旨の御質問かと存じますが、現在、養護教諭は全校に基本的に1名ずつ配置しておりますほか、小学校は児童数851名以上の学校について、また中学校につきましては生徒数が801名以上の学校について複数配置となっておりまして、13年4月1日現在、小学校124名、中学校66名の計190名を配置しているところでございます。 270: ◯岡部恒司委員  養護の先生はお仕事がお忙しいとよくお伺いするんですが、具体に、養護の先生というのはどういったお仕事をなされておるのか、お伺いします。 271: ◯健康教育課長  養護教諭の職務ということでございますが、職務内容の主なものを御紹介いたしますと、保健室の運営に関すること、健康診断に関すること、健康相談活動に関すること、また、性教育とも関連の深い感染症の予防対策といったこと、それから救急措置等々がその内容となってございます。 272: ◯岡部恒司委員  今、専門性のある養護の先生の重要性、期待度というのは大変高まっておるやに伺っております。例えばおっしゃったとおりでありまして、保健室登校の生徒もふえてきている。また心の相談、悩み相談、カウンセリングもいっぱいふえてきておる。そして野外研修などをすれば、決まりはないんでしょうけれども、同行しなければならない。基本的に1校にお一人と伺っておりましたが、研修についていけば空になるわけですから、その時間がとられるわけですから仕事がたまり忙しい。先ほど、800人以上は複数ということでありましたが、それ以下の中では小さい学校でも大きい学校でも1人だということですね。そういったことで、現場からも養護の先生をふやすべきだという声が高まっておるんですけれども、これについてはいかがでしょうか。 273: ◯阿部教育局次長  委員御指摘のように、養護教諭の職務というものは非常に複雑さを増してまいりまして、確かに大変なことになっております。ことし、先ほど御紹介申し上げました、児童数851人以上、それから中学校は生徒数が801人以上に複数配置をするという件でございますが、これは第7次改善──教職員定数の改善でございますが、それにのっとって配置しておるわけでございまして、今後この5年間におきましてそうした状態が生まれれば、また加配をしていくというような状況になってございます。
    274: ◯岡部恒司委員  性教育、エイズ教育の中心は養護の先生であると思うんですけれども、確認させてください。 275: ◯健康教育課長  子供たちの身近さから申し上げれば、まさに養護教諭と存じております。 276: ◯岡部恒司委員  性教育、エイズ教育の推進行事でお伺いをいたしますが、石巻女子高校というのは、性教育についての県教育委員会指定校であると大変有名な話であり、以前から取り組んできた。生徒みずから文化祭などでエイズフォーラムなどを開催して、しかも継続してずっとやっていると。これは大変効果があるやり方だなと関心を持っておったわけですけれども、本市ではこういったことをやっておられますか。 277: ◯健康教育課長  石巻女子校のようなと申しますか、石巻女子校と同様の取り組みはやっておりません。 278: ◯岡部恒司委員  今後のお考えはありますか。 279: ◯健康教育課長  石巻女子高等学校でのエイズフォーラムへの取り組みにつきましては、御紹介のとおり、地元の保健所との連携が効果的に図られているなど、極めて先進的な取り組みというふうに評価しております。  本市の取り組みについての御提言でございますが、市立の高等学校におきます性教育への今後の取り組み方を検討する中で、すぐれた事例として参考にしてまいりたいと考えております。 280: ◯岡部恒司委員  パンフレットの作成をなされておりますね。中学校1年生全員、高校1年生全員に配布をいたしております。よく声を聞くのでありますが、学校の先生方もお忙しいと。特に、これはエイズに関してですけれども、これを配って終わりだと。よく教えてもらったことはないな、配って終わりですよという声があがっているんですけれども、そこら辺はいかがでしょう。 281: ◯健康教育課長  このパンフレットは、中学校1年生と高校1年生全員に配っておるわけでありますが、配って終わりというのは、実態はちょっとわかりませんけれども、私どもとしては、この内容が非常にコンパクトにまとめられておりまして、生徒自身の理解促進には極めて有効であるというふうに評価しております。 282: ◯岡部恒司委員  これは本当に読みやすくてわかりやすいんです。ただこれだけもらっても、よく見てください、これは危機感とかこわさとかは感じません。わかりやすく、イラストも多く、お金を使っていますけれども、これを見てまずいんだなと、エイズってこわいんだなと思いますか、どうでしょう。 283: ◯健康教育課長  確かに児童生徒によってはとらえ方があろうかと思います。今後、教員がこのパンフレットをよく活用いたしまして児童生徒の理解を深めるよう、指導してまいりたいと存じます。 284: ◯岡部恒司委員  申し上げますけれども、これを配っただけでは効果はありません。ちょっと見て、こんなのかなと、こわさなんか全然伝わりません。これをお渡しして教えなければ何の意味もないと思います。  続きまして、各学校に2部ずつ配付をしているという「学校における性教育の考え方、進め方」についてでありますが、ここにすばらしい言葉が載っている。「児童生徒の身体的、精神的発達、性的成熟に個人差がある。また、情報化時代と言われる現在、性に関する情報は質、量ともに差がある。この個人差を配慮して指導すべき」とあります。すばらしい言葉です。でも、これは現実に今の段階でできますか。 285: ◯健康教育課長  確かに言葉ではそのように表現できるわけですが、現実的に、はんらんするいろんな情報並びに性に対する意識の多様化といったような現実を踏まえますと、個々の児童の理解に深くかかわるような指導というのは並大抵ではないと認識をしております。 286: ◯教育長  恐らく性的な接触によるエイズ感染の御心配だと思います。学校では一般的なお話をいたしまして、その後では個々に指導を必要とする生徒、これは確実にございますので、その生徒に関しましては、その子供の性に関する非行の度合いと申しますか、それに応じまして、他の子供たちの目に触れないようにいたしながら、場合によっては、保護者と協力をいたしながら、あるいは医者と協力をいたしながら、指導に当たっているところでございます。 287: ◯岡部恒司委員  おのおのの生徒がどうやっているかと。例えば性犯罪で出ているのはごく一部でしょう、把握できないと思うんですよね。だから、さっきの言葉は目標だと思うんです、今後に向けてこうしなさいと。こういった体制をつくっていかなければならないと思うんです。それがこの言葉の一つにあらわれていると思うんですね。ぜひそれも検討いただきたい。  それから、先ほども申し上げましたけれども、これにも入っていますけれども、教職員全員が共通認識を持つべきだと。これも今の段階では目標だと思うんです。お話を聞きますと、特に、この問題につきましては温度差がございます。一生懸命取り組んでいる先生とそうでもない先生とがいらっしゃる。先ほど言ったとおり、これを配って終わりという先生が多いと聞いています。共通認識を持つべきとありますけれども、これに対して各教師の方々にどういった御指導をなされておりますか。 288: ◯阿部教育局次長  委員御指摘のように、指導上、発達段階が違うということで、確かに難しい状況にあることもございます。しかしながら、性教育に限らず、今後の教育の動向といたしましては、習熟度別、あるいは発達段階に応じたきめの細かい指導ということが要求されてくるものですので、そうした面で教員が共通理解を持って、それぞれ子供たち個人の発達段階に応じて積極的に指導していくというようなことを私どもは指導してまいりたいと、このように考えております。 289: ◯岡部恒司委員  教える側が厳しい認識を持たないと熱が入らないと思うんです。だから、いろんなところにこうやって数字が出てきているんですよ。これの中に、今で言えば普通なんですけれども、びっくりする数字が出ているんですね。5ページですけれども、性交経験という項目があります。後で女子高生の部分を注目してもらいたい。1年生、平成5年の調査で10%弱だった。8年は17%にふえた。2年生になると、平成5年は18%、8年で28%。3年生になると、平成5年で22%、平成8年で34%。私が見た資料によりますと、平成10年で39%、4割。これは東京都の調査でありますけれども、仙台市と傾向は同じだと思うんです。  先ほどおっしゃっておりましたが、健康福祉局による仙台市感染症発生動向の調査がございまして、2年前からでありますけれども、それぞれ数字が出て、傾向も出ているわけですから、これの認識もきちっと持っていただきたいと思うんです。STDのこの数字が出ているということは、今までの指導が甘かったと言われてもしようがないと思うんですね、10代がすごくふえているわけですから。  ちなみに、こんなお話があります。前も御披露申し上げましたけれども、女子高生が個人病院の泌尿器科、性病科に診療に行ったと。二、三人で行くわけですから、いかにもゲームセンターにでも行くがごときのように悪びれもなく来るそうなんです。それを見たドクター、ナースの方がびっくりしたと。また一つ、待合室で高校生のお姉さんたちが待っていると。受付の事務員は、その高校生たちのお話を聞いて、私たちは避妊をしていますよ、何でしないのという話をしていたと思ったんです。ところが、逆でありまして、何で避妊するの、私はしていませんよ、避妊することはおかしいじゃないのと、こういうお話だったらしいんです。これを見てぶったまげたらしいですね。  それから、ここにも出ております。Q&Aで「ピルはエイズや性感染症の予防になりますか」と、数年前に某有名女子大の女子生徒たちにアンケートをとったらしいんです。5割近くが「なる」と答えているんです。大変教育のある優秀な学校の女子生徒でさえこういうふうに答えているんです。  また、アフリカの方の話になりますけれども、大変困っている国で、大人たち、国民たちに何十億ドルかけて避妊具を配ったらしい。全然上昇率が下がらないと、ふえると。時の指導者が教育に力を入れて子供たち中心に教えたと。すると、数年後にやっぱり結果が出てきたということなんですね。すさまじいやり方だと思うんですが、町には避妊具のもろのポスターを張り出す、装着の仕方も張るとか、そういったうちからやってきて結果が生まれたそうなんです。私たちの想像以上にいろんなことが進んでおりまして、今おっしゃったとおり、子供たちは知ろうと思えばいろんなことが簡単にできるわけであります。間違った知識を得る前に、早くはっきりと正確に教えるべきと思いますが、今後の取り組みについて伺います。 290: ◯教育長  ただいままでるる御指摘をいただきました。フランスのアベロンという森で、もう200年ちょっと前になるんですけれども、野性の少年が発見されまして、それをイタールという青年医師が育てたんですが、残念ながら、40歳に至るまで人間としての回復はできなかったというふうなことでございました。人間というのは、大脳皮質が、新皮質が大体3歳ぐらいでできるそうでございまして、神経細胞も整うと。その神経細胞を一つの器と考えますと、その器に後から盛られるのはそれ以降の教育であるというふうに考えております。  ただいま御指摘をいただきました、性的接触に関する心配は私どももいたしておりますが、例えば中学生になりますと、男性の場合はホルモンの分泌が多くなるものですから、声が変わったり、男らしくなります。女性は逆に、やはりその性差が出てまいります。そういったときにおいて、男性ホルモンの関係で、思春期の時期ということもございますけれども、女性のそばに行きたくなる、あるいは女性の手を握りたくなる。そういうことは人間としては当然のことだと思います。しかしながら、ネズミとか他の動物と違うところが人間にはございます。例えばネズミの実験ですと、ネズミに男性ホルモンを投与いたしますと、その欲望を達成しようとします。ただし、人間の場合には、ためらいとか恥じらいというのがございます。そのためらいとか恥じらいというもので行動に踏み切れないと、それが人間の特性でございます。それが文明をもたらしているのではないかなと思うわけです。今委員が御指摘になりました、人間としていかにいくべきかというのが──性教育の中に大変重要なエキスが入っているというふうに考えているところでございます。  今後とも、家庭あるいは地域の方、学校と連携を深めまして、性教育に力を入れてまいりたいと考えております。 291: ◯岡部恒司委員  学生に戻ったような気分になりまして、阿部先生からお話をいただきましたので、やめようかと思いますけれども、最後に一言だけお伺いします。  以前、教育長は教壇に立たれておった。たくさんの教え子がおられる。目をつぶれば子供たちの顔が浮かぶと思います。その教え子たちがもしHIVに感染して死んだと。そのとき、阿部先生としてどういうふうに感じますか。心が痛みませんか。  それから、もう一つ、「教育こそ唯一のワクチンである」という言葉があります。これについてどのように感じるか、一言だけ伺います。 292: ◯教育長  30年ほどこの仕事をさせていただいておりますが、教え子に先立たれたというケースはございます。先般も42歳の教え子がこの世を去りまして、言葉ではあらわせないほどの悲しみでございます。  また、教育とワクチンということでございますが、子供たちのために教育者として何ができるのか。今御指摘いただきました、性に関する接触をどのように持つべきかなど、子供たちとも授業以外では大分お話をさせていただいておりますし、そのような教員をどんどん育成してまいりたいなと考えているところでございます。 293: ◯岡部恒司委員  日本の、この仙台の将来を背負って立つ子供たちの生死にかかわる問題であります。教える側が厳しい認識を持ち、しっかりと取り組んでいただきたい。 294: ◯副委員長  以上で、平成12年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳出第9款教育費に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  次に、平成12年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳出第10款公債費、第12款諸支出金、第13款予備費、平成12年度仙台市公債管理特別会計歳入歳出決算についてでありますが、いずれの会派からも質疑通告がございませんので、本件については総括質疑を除き終了いたしました。  次に、平成12年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳入全部についてでありますが、いずれの会派からも質疑通告がございませんので、本件については総括質疑を除き終了いたしました。  以上をもって、第102号議案に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  お諮りいたします。本日の審査はこの程度にとどめ、残余はあすに行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 295: ◯副委員長  御異議なしと認めます。  なお、あすは午後1時より開会いたします。  本日は、これをもって散会いたします。...